差別化できない資格・認定より個性重視の時代

小橋広市

小橋広市

テーマ:人生の軌跡と羅針盤

大工の弟子入り


最近の若い人は、将来の仕事をどのように決めているのでしょうね。私が若い頃は、とにかく手に職を付ける。そうすれば一生安泰だと言われていました。

私は小学生の頃から祖父に大工になれと言われ、当時の大工の仕事は引くてあまたで、将来有望な仕事のひとつでした。私自身も大工の仕事は嫌いではなく、手先も器用だったので、何となく自分に合っているように思ってました。

しかし、実際にやってみると、仕事を覚える前に人間関係の壁があり、志半ばで大工修行をやめて別の道に進みました。数年経って、自分の方向性が見え始めた時、何故か建築業界に戻りたくなっていましたが、大工が扱う一般住宅ではなく商業建築の方向でした。


断面図

資格取得は就職に有利?


将来のことを考えると建築士の資格が必要になると考え、結局、資格取得が目的になってその先にある職業に照準を合わせることもなく、資格取得後は達成感に浸ってしまい、資格を活かせる会社ばかり探すようになっていき、少しずつ方向がブレていきました。

商業建築に進むなら、何も資格にこだわらなくても、進む方向はいくらでもあったのに自分軸と目的がブレていると、観えるものも見えなくなるものですね。私の失敗談を踏まえて、このところの資格取得ブーム「資格を取れば集客や収入に結びつく」というような現実は昔の話です。


資格を取るのは悪いことではありませんが、あなたがやりたい仕事は本当にその資格が必要なのかどうか再検討してはどうでしょう。資格は行動範囲を制限する鎖なりますからね。

こだわりは必要ですが執着心は、常に同じ場所から山登りをしているようなもの、観える景色はいつも同じです。たまに他の登山ルートを通ると、少なくとも違う景色を楽しめるはずです。



【小さな実践】
あなたに何の制限もなかったら一番やりたいことはなにか? あなたの履歴書が真っ白だった、どのような人生を生きたいか考えてみる



 

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小橋広市(講師)

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

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