ポジティブ アクティブ アグレッシブ
ぶれない体幹ー床を踏む、中心に向かう
先日、東京での限られた時間、
小さなWSをさせていただいた。
この紙面で参加者の方全てに関しての言及は難しいので
特に印象に残ったお2人について
御覧の方々にもありがちなことを書いてみようと思う。
まだ若い方だが、体がふにゃふにゃで
張りを作ることが難しく、体が歪んでくる。
「背骨を伸ばして」
と言われても、どこをどうしていいかわからない。
見れば、床を踏める状態でなく背骨も自然に伸びる状態ではない。
若いから、まだどこかに痛みを感じたりはしていないが
きれいな脚にはなりたいらしい。
チェックして誘導した後が2枚目の写真。
肩甲骨から体幹の底、足裏までつながる流れを作り、
更に中心に還る流れを誘導。
背骨の伸び、体幹の底、
初めて床を押す力を感じられた。
普段は向かって左側のように
足裏はぺたんと土踏まずがない状態に使われていたが
母指、小指の根元を床につけて土踏まずを長く伸ばし
かかとを踏むということをしてもらうと
足裏に重心を感じられる状態になった。
踵と土踏まずで体幹につながるアーチを作る(2017年9月23日)
をしてもらううちに、足には指の流れが目に見えるようになった。
体育座りや長座は後継した状態になっていたので
ヨガブロックに座って
足裏から体幹に還る力を感じてもらい
椅子に座るときにどのように意識して背骨を伸ばしていくか
もしてもらった。
まだ立った時には距離が長いので
誘導することなしには、位置感覚をすぐに感じにくいが
椅子に座ることは日常生活でも多いことなので
まずそこから始めてもらうことにした。
短い距離であれば、この人は体がゆがみにくい。
足裏を踏む感覚のない人はたくさんおられる。
体幹から通すことができると
自然に足裏は踏めるが、体幹の意識がなければ
体の流れはできず、床を感じることができなければ
背骨は伸びず、流れのない体は違う方向にがんばることになって
知らないうちに歪んでくる。
ごく一般的な生活でもそうだし
ましてや踊る、競技をする人はなおさら、
いいパフォーマンスにつながりにくい。
もうお1方。
乳飲み子のおられるママ。
乳飲み子をお連れのレッスンはどうしようか迷ったが
以前にも来られた方でもあり
ご一緒にレッスンされる方たちの了解を得ることができたので
子連れで来ていただいた。
赤ちゃんはミノムシさんのようにくるまれて
殆どむずかることもなく、お利口さんでいてくれた。
右の腰に負担がかかる状態。
後ろから見ると真ん中の画像のようになっている。
肩甲骨の位置はこれだけ違い
背中が反り、右のお尻は流れがなく床も踏みにくい。
やはり腰が痛く辛いそう。
最後の画像はチェックして誘導した後。
背骨が反るのはまだ充分に修正しきれていないが
肩甲骨はほぼ並び
体幹の底を感じてお尻の形が出た。
お話を聞くと抱っこの状態や授乳の時の姿勢がきついらしいので
抱っこの仕方や椅子、床での座り方、立ち上がり方
授乳の時に壁や座布団などを使うことを提案した。
椅子に座る、立ち上がる。
先の人のようにかかとを引けると
体幹の中心に向かう双方向のベクトルができる。
肘も中心に向かうようにすると
無理なく背骨は伸びやすくなり
座面を広く感じられる。
ここからの立ち上がりは前に倒してからでなく
お尻を
掬い上げるようにして
掬い上げたものを体の中心に還すようにして立つと
赤ちゃんを抱いていても負荷が殆どかからない。
「今まで感じたことのない楽な感覚!」
とびっくりされて
初めはうまくいかなかったが、何度もトライして
なんとかできるようになった。
立ち上がりがきつい状態になる他の方にも
トライしていただいた。
「椅子から立ち上がる」
となると、大抵の人が「立ち上がる」ことに
頭を占められる。
床を押して立つことはとても大事なこと。
床を感じて、体幹でコントロールできるように
中心に向かうベクトルを作ることを
このWSでは、どのクラスでも一貫して
やっていただいた。
時間の限られる中でのWSだったが
この後のクラスでも肩の痛い方、体が固まる方なども
それぞれ改善できて
実際に体幹主導で動いてみることにもチャレンジしていただき
遊びの要素を加えながら動いてもらって
喜んでいただけたのがうれしい。