知っておきたいDX用語 ダイナミックプライシングって、何よ?
目次
1.サブスクリプション型ビジネスの成功には、魂がいる!
サブスクリプション型ビジネスモデルは、確かに、企業の業績を安定させる収益モデルとして優れています。
しかし、それを実現するためには、商品・サービスに「魂」がいるのです。
思いつきで、サブスクリプション型のサービスを作れるものではありませんし、それをしますと、大失敗をします。
では、どうすれば、「魂」が入る商品やサービスを作ることができるのでしょうか?
2.究極のサブスクリプション
例えば、アマゾンプライムは、究極のサブスクリプション型モデルの成功事例です。
では、何故、アマゾンプライムは、究極のサブスクリプション型モデルになりえたと思いますか?
アマゾンプライムは、何が凄いのでしょうか?
とにかく、今、アマゾンプライムは、一回使った消費者が手放せなくなるほど、凄いサービスに進化しました。
まさに、ここ!
「手放せなくなるほど」という形容詞が、「魂」という言葉の、答えなのです。
3.サブスク成功に必須なリテンションマーケティング発想
この消費者が手放せなくなり、使い続ける商品やサービスを実現することを目指すのが、リテンションマーケティングの発想です。
リテンションというのは、「継続」の意味。
このリテンションマーケティングの成功が、サブスクリプションと結びついた時、ここに、最強のビジネスモデルが誕生するのです。
アマゾンプライムだけではありません。
アップルのiPhoneと結びついたアップルストアなども、リテンションマーケティングと、サブスクリプションの結合による成功事例です。
サブスクリプション型ビジネスではありませんが、ウーバーが提供するライドシェアなども、アメリカをはじめ、ウーバーが進出しているエリアでは、まさに、リテンションマーケティングの成功事例となっています。
人々が、一度使ってしまうと、手放せなくなるビジネスモデルを目指す、ということ。
4.リテンションマーケティングンは、大企業のものだけではない
でも、皆さん、こう思いませんか?
アマゾンや、ウーバーの話をされても!
自分のビジネスで、サブスクリプションまでは、なんとか導入できるような気がしていたのですが、もう、リテンションマーケティングになると無理。
「一度使ったら手放せなくなる」なんて、そんな大それた商品やサービス、とても私には作れません(涙)。
ヒトが手放せなくなるなんて、そんな魔術のような商品、とても私の会社では無理です。
そんなことはありません。
事業家にとって、最も大切な資質は、アタマの柔軟さです。
柔軟なアタマを使った想像力です。
その柔軟なアタマを使って、考えてみましょう。
私たちが、知っている身近なところでも、リテンションマーケティングの成功事例は、たくさんあるのです。
うーん?覚醒剤とかですか?
(苦笑)それは、イ・リーガルだから、商材としては成り立ちませんね。
では、ヒントをあげましょう。
皆さんは、「サザエさん」好きですか?
「サザエさんは、愉快だな・・・」って、あのサザエさんです。
そうそう。日曜日の夕方放送している国民的アニメです。
さて、あのサザエさんに出てくる、サブちゃんってわかりますか?
あの、三河屋さんの、御用聞きのお兄さんです。
あの、ちょっと、癒し系の。
あの、サブちゃんの演じる「御用聞き」こそ、アマゾンプライムや、アップルストアのビジネスの原型になった、リテンションマーケティングの成功事例なのです。
サザエさんでは、さぶちゃんって、相当な脇役でしょ?
そのどこが、凄いの?
よく考えてみましょう。
サブちゃんは、いつも、サザエさんの家のお勝手口から、「ちわ~、三河屋です」って、気軽に入ってくるわけです。
サザエさんのお宅は、買い物は、お母さんのフネさんと、サザエさんが行っているのに、サブちゃんは、いつも、気軽にサザエさんの勝手口に入っていくわけです。
どうしてかな?
多分、サザエさんのお家には、車がないから、お酒とか、お醤油とか、お米とか、そういう重いものを、いつも、バイクに乗って配達してくれる、サブちゃんが、便利だからです。
そう! 確かに、サブちゃんは、磯野家にとって、一度使ってしまうと、手放せなくなるビジネスなのです。
おそらく、サブちゃんは、最初、磯野家から始めて注文をいただいてから、欠かさずに、定期的に磯野家に訪問し、重いものなどを、バイクで運んで勝手口まで、直接、配達してくれているはずです。
一度購入してくれたお客様を、購入の時から、お付き合いをはじめ、自分では買ってこられないものを、必要な時に、確実に届ける、カスタマーサクセスモデルを構築して取引を永続させています。
サブスクリプション型ではないですが、家庭では、お醤油やお酒などの重いものは、確実に定期的に注文されるから、サブスクリプションと同様の定額的な受注が発生するはずです。
更に、もし、三河屋さんが、新商品を取り扱たとしましょう。
サブちゃんが、フネさんや、サザエさんに、勝手口で紹介をすれば、いつも、お付き合いのあるフネさんや、サザエさんは、その商品を、三河屋さんから買うでしょうね。
こうして、三河屋さんは、最初の少額の取引からスタートし、年月をかけて磯野家との累積取引額を増やしていきます。
更に、新商品の提供で、単月の取引額を増加させることもできるのです。
これこそ、最強のリテンションマーケティングなのです。
サブスクリプションは、それ自体が、優れているわけではありません。
リテンションマーケティングの結果が成功すると、それがサブスクリプション型の価格戦略に転換していくだけなのです。
サブちゃんの商売こそ、ビジネスの原点ですし、アマゾンもアップルストアも、現代版サブちゃんですね!
松本尚典の中小企業経営者支援コンサルティングサービス
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