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松本尚典

年商5億円の壁を突破したい社長のための経営コンサルタント

松本尚典(まつもとよしのり) / 経営コンサルタント

URVグローバルグループ 

コラム

年商1億円を超える社長が考えなければならない、中長期戦略

2021年12月20日 公開 / 2022年9月17日更新

テーマ:年商1億円 経営戦略 マーケティング

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: マーケティング戦略経営戦略マーケティング手法


年商1億円を超える組織は、零細の企業よりも、経営リスクが高い


零細企業の経営者や、個人事業主の方の場合、毎日の仕事に一所懸命に取り組むことが精いっぱいという状態の方も多いと思います。

しかしながら、会社が成長し、年商1億円超えを睨む、または年商1億円をクリアーした場合、いつまでも毎日の仕事のことだけを考えているのでは、会社に危機が訪れてしまいます。

会社の年商が大きくなっているということは、それに比例して、人件費や不動産賃借料をはじめとする固定の販売費および一般管理費も大きくなっているはずです。仕入れの在庫も増えているはずです。

つまりは、会社が成長をしているということは、それだけ、年商を維持し続けなければならない、経営上のリスクも増えているのです。

新型コロナ禍で、大きく打撃を受けた飲食業で例をあげてみましょう。

持続化給付金や休業補償金は、決して会社規模に比例して支給されたわけではありません。そのために、零細の飲食店の経営者は、寧ろ、店を開けないほうが、休業補償金によって一時的に利益を出せると判断した経営者が寧ろ多かったわけです。一方で、一店舗あたりの売上が大きかった飲食店の経営者は、休業によって大きな打撃を受けました。

企業が成長をした場合、企業の信用はアップし、優良な取引先の確保や、ヒトの採用で有利な点が多くなります。一方で、固定の販売費および一般管理費を維持しつづけるために、更なる成長が必要となります。

年商1億円を超えるというのは、大きな成長のチャンスを更に追求することができるようになるとともに、大きな成長をし続けなければ組織を存続維持させられなくなるという岐路にたっていることも事実です。

従って、年商1億円を超えた社長は、最早、毎日の仕事に一所懸命に取り組んで、今の売上をあげるということだけを考えているのでは、企業の成長を遂げられなくなり、組織を存続させられなくなります。

年商1億円を超えようとする社長、または超えた社長は、今の売上をあげるオペレーションの戦術と、中長期での戦略を同時に考える複眼的な思考が求められます。

今後の中長期のマーケットを考えるときに外せない、マクロの視点


僕は、経営コンサルタントという仕事柄、日々、年商5000万円を超える企業から、年商5億円あたりの企業の、社長を支援する仕事を続けています。

この程度の企業の社長が、まさに、今の売上をあげるオペレーションの戦術と、中長期での戦略を同時に考える複眼的な思考が必要になってくるわけです。

そうすると、よく、このようなことに出くわします。

例えば、自社の現状分析を行うため、SWOT分析をするとしましょう。ちなみに、SWOT分析とは、自社の内部環境と外部環境の、それぞれの強み・弱み・機会・脅威を分析する手法のことです。

年商5000万円を超える企業から、年商5億円あたりの企業の、社長の場合、実によく、内部環境分析である強みや弱みは分析できます。しかし、他方、外部環境分析、すなわち、自社を取り巻くマクロ環境分析である機会や脅威になると、まったく、環境状況を把握できていない方が多いのです。

これは、大企業の経営者が、自社の強みも、弱みも、まったく肌で把握できていないことに比べて、マクロ環境分析になりと、実によく環境を把握されているのと、非常に対照的です。

つまり、中小企業の経営者の弱みは、マクロ環境の把握にあります。自社のことはよくわかるけれども、自社を取り巻く環境のこととなると、全く把握できていないということです。

しかし、自分の会社を一層成長させるためには、大企業の経営者が行うように、自社のマクロ環境の今と未来を的確に把握し、それに適合した戦略的な発想を持つことが、極めて重要なのです。

中小期戦略で検討した場合の日本というマーケットの傾向


中長期で戦略を検討する場合、絶対に外すことができないマクロの視点があります。それは、今、僕たちが商品やサービスを売っている日本というマーケットの未来の傾向です。

日本は、高度成長期に外需、つまり貿易によって経済力を成長させた国です。しかし、1980年代に至り、アメリカとの貿易摩擦をえて、日本は内需型経済の国に変わってきました。高度成長期に花形だった総合商社中心の経済から、国内に商品・サービスを販売することが主力の内需型経済に移行してきたのです。

その過程で、輸出向けに生産する製品の製造拠点の多くは、新興国に移っています。

そのため、現在の日本は、輸出のGDPへの寄与度は、10%程度にしか過ぎなくなりました。海外に製品を売る企業は、日本で生産をして輸出することを、殆どしていないのです。

日本のGDPの90%は、国内向けの商品・サービスの販売によって成り立っています。

従って、日本国内に拠点を持つ日本企業の90%の販売は、日本国内向けなのです。

そのため、日本の経営者にとって、最大の中長期の戦略の視点は、日本というマーケットの未来の傾向を見据えなければなりません。

さて、国のマーケットのチカラというのは、何の要素で決まるのでしょうか?

国のマーケット力=消費者一人の平均消費力 × 国民数


こういう公式が成り立ちます。BtoBで、企業向けの商品・サービスを販売する企業も、その販売先の、最終の販売先は必ず消費者ですから、企業向けの商品・サービスの販売も結果的には、すべて消費者の消費力の中に包摂されてきます。

さて、ここで言う、「消費者一人の平均消費力」は、その消費者を養う労働者の生産性に等しくなります。

そこで、上記の式は、

国のマーケット力=労働者一人あたりの平均生産性 × 労働者数


と、置き換えられます。

この両方の式を観ればわかる通り、国のマーケット力にとって重要な要素が、国民数や労働者数です。

さて、御存知の通り、日本は世界で最も深刻な少子高齢化が進んでおり、労働力人口が深刻なスピードで減少しています。

この減少の現実のスピードは、一般の日本人の危機感をはるかに超えています。

2022年現在、日本は1億2500万人強の人口を擁している国です。一方で、一人の女性が産む子供の数は(出生率)は、1.44です。これは多少改善をしてみても、最早、人口増に反転回復するには絶望的な水準です。この水準のもと、日本では、現在、年間平均で70万人ずつの人口の減少が、現在進行形で、進んでいます(コロナ禍で出生が控えられた2020年は、80万人の減少と、更に深刻な減少となりました)。

人口70万人というのは、ちょうど、岡山市の総人口に等しい水準です。

これは、国のマーケット力ということに置き換えると、どういうことを意味するのでしょうか?

仮に、今後の日本の女性が産む出生率が現状のままであり、かつ、国民一人あたりの生産性が現状を維持した場合、日本のマーケット力では、毎年、岡山市のマーケットがまるまる消失していることを意味します。大変な規模のマーケットが現在進行形で消滅を続けているのです。

日本は、いい国であり続けられるが、よいマーケットではなくなる


僕は、日本の東京で生まれ、日本人として育ってきました。アメリカ留学と、アメリカのコンサルティング会社で働いていた13年間を除き、日本に本拠地をもち、本籍も日本に置き続けています。

日本各地を旅行し、日本の風景や食べ物をこよなく愛しています。

この僕たち日本人が愛している日本のよさを、僕たち日本人が守り続けていけば、おそらく、この先も、日本は「いい国」であり続け、世界の人たちを惹きつける国であり続けるでしょう。

しかし、だからといって、この日本が、経済力で、現在の規模(GDP世界第三位の経済大国)であり続けるわけではありません。

岡山市一つ分の人口が毎年減り続けているという、劇的な人口減少の中で、多少の労働生産性の向上や、多少の出生率の向上があったとしても、到底、今のマーケットとしてのチカラを維持できるものではありません。

年商1億円を超える社長が考えなければならない、中長期戦略


年商1億円を超える、または超えようとする企業の経営者は、企業の将来を考えている経営者でなければなりません。

従業員を擁し、会社を信用して取引をしてくれる取引先をかかえ、資金を提供してくれている銀行などの債権者もいるはずです。

「とりあえず、今日、自分の家族がごはんが食べられればよい」という無責任な立場ではなくなっているのが、年商1億円超えを視野にいれた経営者です。

従って、そのような経営者にとって、非常に重要なことは、「企業を長期的に存続させること」です。

以前は、日本の旧商法では、株式会社や有限会社には最低資本金制度があり、会社の設立手続きも非常に面倒でした。従って、かつては会社を設立すること自体が、とても難しく、したがって、社長になるのも大変でした。

しかし、現在の会社法は、株式会社の最低資本金制度を廃し、設立手続きが容易になっています。誰でも、社長になれる時代になりました。

その反作用で、会社の存続率が、大幅に低下しています。

現在、会社を設立から10年間存続できる会社は、設立会社のわずか6%にしか過ぎません。そして、30年間存続できる会社は、設立会社の0.2%です。

1000人の社長が会社を設立し、30年間会社を存続させられる社長は、わずかに2人しかいないという計算になります。これは、会社設立が容易にできる時代になり、本来、社長が責任をもって考えていた中長期での会社の存続問題を、いかに、今の社長が考えていないかを示している数字であると、僕は思います。

年商1億円を超えた、または超えようとする社長は、その責任の重さ故に自分の会社を更に成長させることで、リスクに強い会社を作る義務があります。

そこで真剣に考えなければならないことが、会社の中長期での存続戦略です。そして、その思考にとって不可欠な情報が、日本のマーケットとしてのチカラの低下です。

日本国内の内需をターゲットとしてマーケティングを考えるとき、自社は、確実に「下りのエスカレーターに乗っている」という危機感をもち、その危機感を基本に、戦略を練る必要があります。

2つのベクトルの発想


では、この戦略を練るにあたり、どのような発想のベクトルで、考えていくべきでしょうか?

その着眼点は、大きく2つのベクトルで考えるべきだと思います。

縮小する市場の中で、どう売るか?というベクトル


第1の発想のベクトルは、マーケットが縮小してゆくという前提に立って、その縮小したマーケットの中でも、販売を成長させてゆける戦略を考えることです。

戦後の日本は、高度成長期をえて、バブル期を迎えました。そして、その後、「失われた30年」と呼ばれる平成時代をえて、今に至っています。今、僕たちが立っているのは、その「失われた30年」時代よりも、はるかにマーケット規模が縮小する時代の入り口です。これを、しっかりと腹の底から自覚し、覚悟を持って、事業を進めることです。

過去の成功体験が基礎にしていたマーケットよりも、未来の日本のマーケットは縮小します。そうなれば、需要が減少し、供給が過多になります。消費者がより優位になり、消費者の選別が厳しくなります。消費者に選ばれる商品・サービスは生き残るでしょうが、そうでない商品・サービスは供給の過多と激しい競争にさらされ、極めて厳しい価格競争に晒されるでしょう。

従って、その中で、企業が利益を上げ続けるためには、今よりも、ずっと厳しい消費者の選別に耐えられる商品・サービスを開発し続けなければならないでしょう。

確実に、日本のマーケットで商品・サービスを提供する企業は、「下りのエスカレーター」に乗っていることを自覚し、その下りのスピードよりも速いスピードで、上にのぼる成長を遂げる必要があります。

僕が経営するURVグローバルグループでは、その成長を目指す企業と経営者に、消費者のニーズを汲み取った経営で、高い成長を実現するための支援サービスを、経営支援事業・マーケティング支援事業で、展開をしています。

・経営支援事業

https://urv-group.com/services/consulting/

・マーケティング支援事業

https://urv-group.com/services/marketing/


拡大を続けるマーケットに活路を見出すベクトル


第2の発想のベクトルは、海外の拡大するマーケットに目をむけて、商品・サービスをそのマーケットで販売をする視点で戦略を考えることです。

日本は、人口減少と少子高齢化では、世界のワーストトップを走っています。しかし、世界規模で観れば、人類は減少しているわけではありません。

人類の人口は、産業革命から増大のスピードを早めました。その後、二つの大きな世界大戦で、人口を減らしたものの、長期的には、人口は拡大を続けており、今なお、人類規模では、人口は拡大しています。

世界の人口が減少に転じるのは、2070年代と推定されておりますから、あと、約50年間、世界の人口は増大し続けます。

加えて、この人口減少が長期的に見込まれる、インドやアフリカなどのエリアでは、人口増大に伴って、世界の先進国からの投資が流入し、21世紀に入ってからの中国がそうであったように、劇的な生産性の向上が見込まれます。生産性の向上と、人口上増大が同時に起きれば、経済力の二つのファクターがかけ算を起こして、消費力は劇的に増大します。

20世紀後半に貧しかった中国が、半世紀もたたないうちに、経済大国であった日本を軽く追い越し、世界の最大の大国であるアメリカと摩擦を起こすまでに成長したように、今後、人口増大を起こす発展途上国が、劇的に市場としての魅力を備えだすことは、容易に想像できます。

このような今後、成長する市場に進出をすることは、日本の市場を対象とすることが「下りのエスカレーターに乗って昇っていく」のに対して、「登りのエスカレーターに乗って昇っていくこと」を意味します。

どちらが容易いか、説明するまでもありません。

しかしながら、このような発展途上国が経済発展をするとき、当然、そこには、世界中の外資が進出してきます。そのため、地域での摩擦が生じたり、あるいは、政府が国内産業を守るため、外資規制をかけたりします。

進出それ自体が、日本国内での営業と比較して格段に難しいのです。

僕が経営するURVグローバルグループでは、このような海外へ進出する企業を支援するため、海外マーケットの視察の支援、海外進出支援、そして総合商社としての輸出支援などの事業を展開しています。

・海外渡航総合サービス事業

https://urv-group.com/services/travel/

・海外進出支援事業

https://urv-group.com/services/global-management-consulting/

・総合商社事業

https://urv-group.com/services/general-trading-company/

松本尚典の中小企業経営者支援コンサルティングサービス

https://mbp-japan.com/tokyo/yoshinori-matsumoto/service1/5002501/

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