同棲中に飼っていたペットはどちらが引き取る?ペットの帰属トラブル
本記事は、当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況などの一部に変更を加えています。
交際していた相手の妊娠をきっかけに、治療費に加えて休業損害や慰謝料の支払いを求められ、その額は相手方の代理人を通じて100万円から150万円程度と示されました。あわせて、直接会って説明と謝罪をするよう繰り返し求められていました。本記事では、弁護士が窓口となって面談の要求には応じず、金銭面の条件を先に確定させる方針で交渉し、解決金30万円で合意書を締結するまでの経緯をご紹介します。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | 関東地方在住の男性 |
| 相手方 | 一時期交際していた女性(代理人あり) |
| ご相談のきっかけ | 相手方の妊娠をめぐり、治療費・休業損害・慰謝料として100万円から150万円程度を請求され、直接会って説明と謝罪をするよう求められた |
| ご要望 | 個人での対応が難しく、弁護士に対応を任せたい |
| 懸念事項 | 感情的な対立が続くなかで直接会うことへの不安、請求額が法的に妥当な水準かご自身では判断できないこと |
| 解決金 | 30万円 |
| 解決までの期間 | ご依頼から合意書の締結まで約4ヶ月弱 |
ご相談までの経緯
ご依頼者は、関東地方にお住まいの男性です。以前から交流のあった女性(相手方)と一時期交際していましたが、その後、相手方の妊娠がわかりました。お二人で話し合った結果、出産は諦めるという結論になりました。
ご依頼者は、治療に要した費用については負担するつもりでいました。ところが相手方からは、治療費に加えて、仕事を通常どおりにできなかったことによる休業損害と、精神的苦痛に対する慰謝料の支払いも求められました。請求額は、相手方の代理人を通じて100万円から150万円程度と示されました。
相手方は、金銭の支払いとあわせて、ご依頼者が直接会って説明し、謝罪することも強く求めていました。ご依頼者としては、感情的な対立が続いているなかで顔を合わせることに不安がありました。また、示された金額が法的にみて妥当な水準なのかを、ご自身では判断できない状態でした。
このまま個人で対応を続けるのは難しいとお考えになり、当事務所にご相談のうえ、ご依頼いただきました。
弁護士の対応と交渉の経緯
受任通知を送り、連絡の窓口を一本化
受任後、担当弁護士はただちに受任通知を送付し、以後の連絡窓口を当事務所に一本化しました。これにより、ご依頼者が相手方と直接やり取りをしなくてよい状態を整えました。
交渉の途中で相手方の代理人が交代し、窓口が変わる場面もありました。担当弁護士はどちらの代理人に対しても同じ方針で対応し、それまでの経緯を整理して引き継いでもらうことで、話し合いが最初からやり直しにならないよう配慮しました。
面談を先に設ける提案には応じず、金銭面の条件の確定を優先
相手方からは、まず直接話し合う場を設け、その後に金額を協議したいという提案が繰り返し寄せられました。担当弁護士は、話し合いに応じるかどうかで請求額が変わるような交渉には応じられないこと、先に金銭面の条件を確定させるべきことを一貫して伝えました。
面談を先に行った場合、その場の雰囲気に押されて、ご依頼者が本意ではない条件に同意してしまうおそれがあったためです。条件が書面で固まる前に顔を合わせることは、ご依頼者にとって負担が大きいと判断しました。
請求の項目ごとに法的な根拠を検討
請求の内容についても、項目ごとに整理しました。治療に要した実費は、ご依頼者も負担する意向でした。一方で、休業損害や慰謝料については、そもそも法的な根拠が認められるかどうかが争点になりうる部分です。
担当弁護士は、仮に裁判になった場合にどの範囲まで認められる可能性があるかを踏まえて、相手方の代理人と金額の調整を重ねました。
解決金30万円で合意し、書面で終結
交渉の結果、当初100万円から150万円程度とされていた請求について、解決金30万円で合意しました。清算条項を含む合意書を作成し、双方が署名押印した書面を取り交わしています。相手方が求めていた直接の面談は行わず、書面による解決となりました。ご依頼から合意書の締結までは約4ヶ月弱でした。
清算条項とは、合意書に定めたもの以外に当事者間の債権債務がないことを確認する条項です。この条項を入れておくことで、同じ件について後から別の名目で請求を受けるおそれを小さくすることにつながります。
解決結果と対応のポイント
- 当初100万円から150万円程度とされていた請求について、解決金30万円で合意しました。
- 清算条項を含む合意書を締結し、書面で解決しました。
- 相手方が求めていた直接の面談には応じないまま解決しました。
- ご依頼者が相手方と直接やり取りすることなく、ご依頼から約4ヶ月弱で解決しました。
- 途中で相手方の代理人が交代しましたが、それまでの経緯を整理して引き継ぐことで、交渉を継続しました。
なお、解決金の額や解決までの期間は、事案の内容や相手方の対応によって異なります。
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担当弁護士からのコメント
婚姻関係にない男女の間で妊娠をめぐるトラブルが生じた場合、どこまでが法的な賠償の対象になるのかは、必ずしも明確ではありません。治療に要した実費は当事者間の話し合いで負担を決めることが多い一方、休業損害や慰謝料については、法的な根拠が認められるか、認められるとしてどの程度の金額が相当かについて、事案ごとに判断が分かれます。
そのため、請求された金額をそのまま受け入れなければならないとは限りません。もっとも、お一人で対応を続けていると、相手方の主張に押される形で、法的な検討を経ないまま高額な支払いに応じてしまうことがあります。
また、本件のように、相手方から直接会うよう強く求められるケースは少なくありません。誠意を示したいというお気持ちから応じたくなる場面ですが、感情的な対立が続いている段階で直接やり取りをすると、かえって条件が厳しくなったり、新たな行き違いが生じたりすることもあります。弁護士が窓口となり、条件を書面で確定させたうえで区切りをつけることが、結果として双方にとって現実的な解決につながる場合があります。
交際相手から高額な損害賠償を請求されてお困りの方や、直接会うよう求められて対応に迷っている方は、お一人で抱え込まず、当事務所にご相談ください。
同じような状況でも、経緯や残っている記録によって取れる手段は変わります。どこから手をつければよいか判断がつかない段階でも、事実を整理するところからご一緒できます。
当事務所では、電話・メール・LINEのうちご希望の方法でご相談をお受けしています。ご都合のよい手段をお選びください。
早い段階でご相談いただくほど、選べる手立ては多く残ります。迷っている段階でも、まずはお気軽にお声がけください。


