スーパーの売上を上げる8施策まとめ 買い上げ点数を上げ、客単価向上を目指せ
新規顧客を増やすには、広告費を増やす前に既存客から紹介が生まれる仕組みを作ることが重要です。
スーパーマーケットが実践できる紹介・口コミ・売場づくりの考え方を解説します。
目次
新規顧客を増やしたいとき、多くの店が最初に考えること
「新規顧客を増やしたい」
スーパーマーケットを経営していると、多くの経営者、店長、幹部社員がこの課題に直面します。
そのとき、多くの会社が最初に考えるのは、
・チラシを増やす
・SNSを頑張る
・LINE配信を強化する
・イベントを増やす
・値引き企画を増やす
・広告費を増やす
といった方法です。
もちろん、これらは間違いではありません。
しかし、
本当に最初に見直すべきことは、外に向けた広告だけではありません。
私は、スーパーマーケットの現場を見ていて強く感じることがあります。
それは、新規顧客を増やすうえで最も強い力を持っているのは、実は「既存のお客様」だということです。
新規顧客は、既存客の満足から生まれる
地域密着型のスーパーマーケットでは、お客様同士のつながりが非常に強いものです。
家族、友人、近所の人、職場の同僚、趣味の仲間。
日常の会話の中で、
「ここの刺身、おいしかったよ」
「この店の惣菜は手作り感がある」
「ここの野菜は鮮度がいい」
「このスーパー、最近売場が良くなった」
「一度行ってみた方がいいよ」
という言葉が自然に出ることがあります。
これこそが、本来最も強い集客です。
広告は店側が自分で自分の良さを伝えるものです。
しかし、
紹介や口コミは、お客様が店の良さを代わりに伝えてくれるものです。
だから信頼度が高いのです。
紹介は偶然ではなく、仕組みで増やす
多くの店では、紹介や口コミが自然に起きています。
しかし、
それを戦略として仕組み化している店は多くありません。
「良い商品を出していれば、そのうち口コミになるだろう」
この考え方だけでは、紹介は安定して増えません。
重要なのは、
紹介が自然に生まれやすい状態を、店側が意図的に作ることです。
つまり、
・紹介したくなる商品を作る
・人に話したくなる売場を作る
・お客様が説明しやすい言葉を用意する
・家族や友人に伝えやすい情報を出す
・再来店したくなる体験を作る
このような仕組みを持つことです。
スーパーで紹介が生まれる商品とは何か
紹介は、普通の商品ではなかなか起こりません。
お客様が誰かに話したくなるのは、期待を超えたときです。
例えば、
・刺身の鮮度が良く、家族に喜ばれた
・惣菜の味が良く、夕食の満足度が上がった
・果物が甘く、子どもや孫が喜んだ
・精肉の品質が良く、価格以上の価値を感じた
・地場野菜が新鮮で、生産者の顔が見えた
・店員の対応が親切で、気持ち良く買い物できた
こうした体験があると、お客様は誰かに話したくなります。
つまり、
紹介を増やしたいなら、まず「この店ならではの商品」を作ることが重要です。
何でも安い店ではなく、誰かに伝えたくなる商品を持つ店になることです。
お客様が人に伝えやすい言葉を売場に用意する
紹介される店には、共通点があります。
それは、
お客様が人に説明しやすい特徴を持っていることです。
例えば、
「ここの刺身は店内で切っている」
「このトマトは味が濃い」
「この惣菜は店内手作り」
「ここの果物は外れが少ない」
「このスーパーは地場野菜が強い」
このように、
お客様がそのまま人に伝えられる言葉を、売場で『見える化』することが大切です。
そのためには、POP、商品説明、試食、店内放送、LINE配信、SNS投稿をバラバラに行ってはいけません。
売場で伝えていることと、LINEで伝えていることと、SNSで発信していることを統一する。
これが、紹介されやすい売場づくりの基本です。
紹介される店は「理由」が明確である
お客様が人に紹介するとき、必ず理由があります。
「安かったから」だけでは、競合店と比較されやすくなります。
しかし、
・魚が新鮮だから
・惣菜がおいしいから
・果物選びが上手だから
・地元の商品が多いから
・店員が親切だから
・売場が楽しいから
という理由があれば、価格競争に巻き込まれにくくなります。
価格で来店したお客様は、さらに安い店があれば移動します。
しかし、
価値で来店したお客様は、店に対する信頼を持ちます。
新規顧客を増やすうえで重要なのは、安さだけで呼ぶことではありません。
「この店に行く理由」を明確にすることです。
紹介を生むために店が実行すべき3つのこと
1.看板商品を明確にする
まず、自店の看板商品を明確にすることです。
青果なら、糖度の高い果物、地場野菜、鮮度感のある平台展開。
鮮魚なら、刺身、寿司、切身、旬の魚、店内加工。
精肉なら、味の良い肉、用途別の提案、焼肉・鍋・ステーキなどの提案型売場。
惣菜なら、店内手作り、できたて、夕方の主力商品。
お客様が誰かに話したくなる商品を、部門ごとに作ることが必要です。
2.POPで価値を伝える
良い商品を置いているだけでは、お客様には伝わりません。
・なぜおすすめなのか。
・どう食べるとおいしいのか。
・誰に向いているのか。
・今日買う理由は何か。
これを売場で分かりやすく伝える必要があります。
POPは単なる価格表示ではありません。
商品の価値を伝え、買う理由を作り、紹介の言葉をお客様に渡す重要な販促ツールです。
3.LINEやSNSで家族に伝えやすくする
今の時代、紹介は口頭だけではありません。
LINEで送る。
SNSで見る。
写真を見せる。
家族に転送する。
こうした形で、情報は広がります。
だからこそ、
店側は「人に見せたくなる情報」を発信する必要があります。
単なる安売り情報だけでなく、
・今日のおすすめ商品
・生鮮部門のこだわり
・惣菜のできたて情報
・旬の果物や野菜の食べ方
・店長やチーフのおすすめ
・お客様の声
こうした情報を発信することで、既存のお客様が家族や友人に伝えやすくなります。
紹介制度は、値引き制度ではない
紹介を増やすというと、すぐに「紹介したら割引」「友達を連れてきたらポイント付与」と考える店があります。
もちろん、特典を付けること自体は悪くありません。
しかし、値引きだけに頼る紹介制度は長続きしません。
なぜなら、
お客様が本当に紹介したくなる理由は、値引きではなく満足だからです。
スーパーマーケットにおける紹介の本質は、
「この店はいいよ」
「この商品はおいしいよ」
「一度行ってみた方がいいよ」
と、お客様が自信を持って人に伝えたくなる状態を作ることです。
紹介とは、信頼の移動です。
だからこそ、まずはお客様満足を高めることが先です。
広告費を増やす前に、店内の集客資産を見直す
広告費を増やせば、一時的に集客はできます。
しかし、
広告費をかけ続けなければ客数が維持できない状態は、経営として非常に苦しくなります。
特に、
地方の中小スーパーマーケットでは、人件費、仕入原価、光熱費が上がる中で、利益を残す経営がますます難しくなっています。
その中で重要になるのが、既存のお客様との関係性です。
・既存のお客様が満足する。
・その満足が家族や友人に伝わる。
・紹介された人が来店する。
・その人がまた満足し、次の人に伝える。
この流れを作ることができれば、広告費に頼りすぎない集客構造を作ることができます。
まとめ:新規顧客は、既存客の満足から増えていく
新規顧客を増やすために、広告やSNSを強化することは大切です。
しかし、
それだけでは十分ではありません。
本当に強い店は、 既存のお客様から紹介が生まれる仕組みを持っています。
紹介を増やすために必要なのは、次の3つです。
・紹介したくなる商品を作ること
・お客様が人に伝えやすい言葉を売場に用意すること
・紹介が自然に起こる導線を作ること
新規顧客を増やしたいなら、まず既存のお客様をもっと満足させることです。
そして、
その満足が次のお客様に伝わる仕組みを設計することです。
広告費を増やす前に、店内に眠っている「紹介の力」を見直してみてください。
そこには、多くのスーパーマーケットがまだ活用しきれていない、大きな成長の可能性があります。
サミットリテイリングセンターからの提案
サミットリテイリングセンターでは、スーパーマーケットの売上改善、利益改善、売場改善、販促改善を、現場実務に基づいて支援しています。
新規顧客を増やすためには、単発の販促ではなく、商品、売場、接客、POP、LINE、SNS、販促計画を連動させることが重要です。
「広告費を増やしても客数が伸びない」
「新規顧客が定着しない」
「紹介されるような看板商品を作りたい」
「地域のお客様から選ばれる店に変えたい」
このような課題をお持ちのスーパーマーケット経営者、店長、幹部社員の方は、一度、自店の売場と販促の仕組みを見直してみてください。
売場の中には、まだ活かしきれていない集客資産が必ずあります。


