グルーミングルームのある間取り
リノベーションと新築の差は地盤に出る
地盤の状況を把握する事は大切な事です。砂上の楼閣と云う言葉がありますが、地上部分だけをしっかり作っても地盤が軟弱では建物は長持ちしません。
木造住宅の場合、簡単なサウンディング調査で十分です。サウンディングでも砂質地盤であるか粘土質地盤であるか程度なら予測は立ちますので、サンプル採取まで行う標準貫入試験までは、行っていないのが現状です。理由は、木造住宅は鉄骨造や鉄筋コンクリート造に比べ、圧倒的に軽いためです。地盤の固い柔らかいが把握できれば、土の性質までは詳細に知る必要がありません。
費用は3万円~5万円程度で、数時間で完了します。簡単な調査ですが、この調査が建物の寿命を大きく左右します。建物が古くなって傾いて来るのは、地面から上の上部構造が原因で傾くのは3割程度で、大半は地盤沈下により傾斜して行くのです。
中古物件を、リノベーションして自分流のライフスタイルに合わせる改装が流行っています。建物の寿命を延ばし、資源を大切にする意味で、私も積極的に行っています。しかし、リノベーションで建物が新築になる訳ではありません。地面から上の上部構造に関しては、新築と変わらない性能を得る事は可能ですが、リノベーションでは、地面から下の地盤については、触りようがないのです。特殊な工法を用いれば出来ない事もないですが、新築するのと変わらない費用が発生します。
上部構造を新築とリノベーションと全く同じ条件で、建物を建てたとしたら、新築は地盤改良を行えますので、50年超の寿命を得る事が出来ます。リノベーションの場合、地盤の性情によりますが、平野は盆地の中の平地でしたら、30年程度の寿命かと思います。
地盤改良に掛かる費用は、新築の場合、100万円前後です。100万円前後で寿命に20年の差がでるのなら、安い投資かと思います。