マナーうんちく話269≪顧客満足より従業員満足≫
●さりげない差別化
一般的にはお客様は現場では平等であり、公平を心がけることが大切です。
しかし、口コミで宣伝もしてくれ、新規客も紹介してくれる特別なお客様には、それなりの配慮が必要でしょう。
それなりの配慮とはずばり、お客様の自尊心を尊重することです。
「自分はここでは特に大切にされている」と思えるような心地よさを提供してくださいね。
早い話ファン客には特別扱いを心がけるということです。
ポイントはお客様を良く知ること、より親しみのこもった挨拶をする、ちょっとしたサービスの提供などがあげられますが、私は常に「和顔愛語」を心がけていました。
※《マナーうんちく話494「和顔愛語」》を参考にしてください。
これはとても大きな効果が期待できます。
●より絆を強める礼状・季節の挨拶状
特に新規客などを紹介していただいた場合は売り上げに関わらず、丁寧で心のこもったお礼状は大切です。
もしその紹介客が何も買ってくれなかったとしても、最大限のお礼をして下さいね。
これはとても大切です。
人柄はここに出ます。
さらにその新規客に対しても喜んで頂けるよう、気持ちのこもった接客態度が大切です。
「恩を仇で返す」ことのないよう、くれぐれも大切にして、特別な配慮も心がけて下さいね。
お礼は、礼状でも電話でも臨機応変に対応したらいいですが、いずれにせよ「早めに」がポイントです。
加えて年賀状、寒中見舞い、暑中見舞い、残暑見舞いなどもお勧めです。
事務的にならず、相手を思いやる手書きの一行が大切です。
また風水害、雪害、地震などの場合の見舞い状や電話もお忘れなく。
これらは全て絆をより深める、大切なコミュニケーションと心得て下さいね。
特に大切にしていただきたいのは利用してくださった時のお礼状です。
これは出来る限り積極的に出してください。
礼状を受け取ったお客様は、自分は大事にされているということを肌で感じることができ、次の縁につながります。
ただしホテル利用や商品購入のお礼状は、あらかじめお礼状を出してもいいかどうか伺ってくださいね。
また手紙や葉書の基本的なマナーや書き方はぜひ覚えて下さい。
しゃれた季節の言葉などがあればなおいいでしょう。
礼儀正しく心が温まる手作りの文面がお勧めです。
お礼状や季節の挨拶状は時代にミスマッチと思えるかもしれませんが、特別なお客様には手間暇惜しまないようにしてください。
見返りを期待しないことが大切です。