マナーうんちく話53≪接客の歴史と社会貢献≫
多くの宣伝費や人的コストをかけて新規客を増やすことより、低コストで直接利益アップにつながる「固定客」「ファン客」をつくる方がいいことは、よく知られたところですが、容易ではありません。
小手先だけのテクニックではなく、日頃からお客様と真摯に向き合うことが大切です。
働き方改革、あるいは超高齢社会を迎え、シニアの独立・企業などが話題になっており、いろいろな視点でそのノウハウが論じられていますが、いずれにせよ、多彩なコミュニケーション能力を高め、接客技術を磨いておくことがとても重要なことだと思います。
私もマナー・研修会講師としてデビューして以来10年以上が経過しましたが、多くの仕事に恵まれることができ、成功例としていろいろと紹介もされました。
深謝の至りです。
独立や起業は「何をするか」「誰を相手にするか」「集客方法は」などのほかに、精神力、忍耐力、リスク管理、マネージメント能力も大切ですが、いずれも持続することが大前提です。
そのためにぜひ身に付けて頂きたいのが、「固定客」「ファン客」をつくるためのスキルです。
このことはプライベートにおける付き合い、ビジネス、さらに独立、起業など、多方面で応用がきくので参考にしていただければ幸いです。
●現場で多彩な経験を積む。
古今東西仕事で成功している人は、例外なく「常連客」や「ファン客」をつくっているのではないでしょうか?
私もホテル業界で30年以上勤務し、現場の第一線で鍛えられたお蔭で接客技術を磨くことができたと思います。
だからホテルが乱立する激戦地区といわれた場所で、多くのフアンを作ることができました。
また歳を重ねてもマナー講師、講演会講師として10年以上仕事ができているのも、ひとえにそのお蔭だと思います。
ちなみに研修会や講演会の仕事は、担当幹事や参加者の口コミの影響力が大変強く、ちょっとしたご縁が、非常に大きく広がっていくケースが多々あります。
特に私のように組織に属さず、全く個人で仕事を請け負うものは、ネームバリューも宣伝力もありません。
さらにアナログ人間ですからコミュニケーション手法も限られています。
しかし「袖振り合う縁も多生の縁」といいます。
ほんの些細なご縁があっても、それをフルに生かすことに長けていたら裾野は大きく広がります。