マナーうんちく話53≪接客の歴史と社会貢献≫
手紙はメールに比較して、封筒に便箋が必要で、しかも文章を書いて、糊づけをして、切手を張り、ポストに投函しなければなりません。
多大な手間暇がかかります。
さらに、相手に届くまで時間を要します。
では、手間暇がかかると言うことはどういうことでしょうか?
手間暇がかかると言うことは、相手にそれだけ「丁寧さ」が伝わるということです。
メールに比較して、感情も伝わりやすいですし、設備等も不要です。
だからお願い事やお詫びは、メールより手紙が良いわけです。
謝罪は様々なシーンがあります。
いずれも誠心誠意にすることです。
従って、先ず電話をかけることによって、相手が言いたいことを真摯な態度で、全て伺うことが出来ます。
当然、不快な思いも味わうことになります。
しかし、相手の言い分をしっかり聴くことに徹すれば、相手にも余裕が生まれるので、その時始めてこちらの事情を説明すればいいでしょう。
ただ、最近のことですから、大至急謝罪しなければいけないような場合、取り急ぎメールでお詫びすることがあるかもしれませんね。
このような場合は、相手の都合に合わせ、直接会って、お詫びする日時を決めることが目的になります。
従って、こちらの都合を提示するのではなく、相手の都合が優先です。
「○○月○○日の○○時は如何でしょうか」ではなく、「ご都合のよい日を教えて下さい」になります。
また、直接相手のところに出向いて、謝罪した後のフォローを、メールでするのは効果的かもしれませんね。
この際は、多忙な時に会ってもらってありがとうの言葉と、相手に対する思いやりの言葉を添えて下さい。
不変のモノがないと基礎は固定せず、さ迷います。
一方、変化するモノを正しく理解しないと進歩がありません。
1990年代頃から「ポケベル」がブームになって以来、コミュニケーションツールは多種多様になり、益々高機能化しています。
これに追従するには、それなりの努力が大切です。
しかし、それぞれのツールには、ツールである以上、長所も有れば、短所も有ります。
そして、限界もあります。
加えて、技術が進歩しスピード化されても、伝え方の基本は変わりません。
いくら時代がメール全盛になっても、謝罪の本質は、小手先のスキルではなく、誠心誠意、心を込めることが大切だと考えます。