マナーうんちく話251≪電話のかけ方のマナー≫
連日ニュースで花見の模様が映し出されていますが、桜の花を眺める人を「桜人(さくらびと)」と表現します。
桜の木の下に陣取って飲んで食べて楽しんでいる人は「花見客」ですが、優雅に桜の花を愛でる「桜人」となるのもお勧めです。
平安貴族は梅の花や紅葉を眺め、歌を詠んだと言われていますが、本当に優雅な気分に浸れるのは、そういうことかもしれませんね。
ところで、花見の季節は職場にとっても、新入社員の話題が多くなる頃でもありますね。
今年は全国で89万人が新社会人になったそうですが、昔から日本では「子は親の背中を見て育つ」と言われます。
また、西洋では「雛鳥は親鳥の通りにさえずる」と言われ、ナポレオンは「子どもの運命は常に母親に委ねられる」と言っています。
新入社員にも同じことが言えるのではないでしょうか?
つまり、新入社員を活かすも殺すも先輩や上司次第だと言うことですね。
最近の新入社員は優れた所が多々あります。
特に情報機器の扱いにたけており、見習う点が多いのですね。
しかし、いかに優れた新入社員と言え、仕事に関しては全くの白紙の状態です。
彼らに社会人としての在り方・仕事の内容・哲学めいた事を教えるのは先輩・上司の役目です。
マナーやビジネスマナーしかりです。
マナーとは思いやり・感謝・尊敬の心を抱き、それを態度や言葉や文章等で具体的に表現することで、社会人としてより良い人生を歩む上で必須事項です。
ビジネスマナーも職場、お客様、取引先等、仕事にかかわるあらゆる人との良好な人間関係を築く上で最も大切なことです。
だから、最近これらに関する書物や情報は氾濫するくらい有ります。
ただ残念に思うのは、多くのマナー教本は、例えば名刺交換の仕方や挨拶のスタイルのように、形を重視している物が多く、なぜ名刺交換をするのか?なぜ挨拶が大切なのか?という説明が不足している感があります。
マナーは形より心です。
また、学生や女性や新入社員向けの本が多く、先輩・上司・経営者クラスを対象にしたマナー教本は殆どありません。
これも逆だと思います。
特にビジネスでは、新入社員と先輩・上司との信頼関係は不可欠です。
そして、マナーの根源を成す「思いやりの心」は、上位者が下位者に対して良き模範を示さなければいけません。
ここが一番大切だと考えます。
加えて、マナーには不易流行的側面があります。
先輩・上司の常識は新入社員にとって非常識の面もあります。
「最近の若者は・・・」と嘆く前に、時代の移り変わりを素早くキャッチして、世代による感受性の違いを正しく認識する必要があります。
新入社員を迎えたことで、雰囲気が生き生きとしてきた職場も多いと思います。
新入社員に、先輩としてどのような背中を見せるか?が問われます。
改めて、自身のマナーを見直してみるのもお勧めです。
素敵なマナーは、自身も新入社員もそして職場全体をハッピーにしてくれる最良で最大の武器です。しかも、経費が不要です。
新入社員をランチに誘ったら、格好の良い箸使いを見せて下さいね。
これが全ての基本です。