マナーうんちく話486≪大切にしたい序列のマナー≫
春の陽光を思い切り浴びて、さらに梅雨の恵みを受けると、草木はぐんぐん成長を早め、色とりどりの花を咲かせるわけですが、梅雨時の花と言えば、なんと言っても紫陽花ですね。
紫陽花と言えば、「雨の花」とか、「色の変化でよく知られた花」ですが、その語源は、藍色が集まったものを意味する「集真藍(あずさあい)」からきたとする説が有力です。
ところで、社会経験を積めば積むほど、プライベートやビジネスシーンにおいて、多数相手のスピーチをする機会が多くなります。
大勢の人が集まった集団だからと言って、特に意識して話す必要はないと思いますが、これがスピーチとなれば、それなりの言葉遣いやマナーが要求されます。
日本人は世界に向けて誇る物が多くありますが、人前で話をするのが得意な人はあまり多くないような気がします。
場数をこなすことが必要ですが、ある程度のポイントを掴んで頂ければ、意外にスムーズに運ぶケースも有りますので参考にして下さい。ポイントは下記の通りです。
○はっきりした言葉を使用する
スピーチをして聞き手に理解して頂く以上は、相手に正しく理解できる言葉をハッキリと述べる必要があります。
そのためには、聞き手の事を良く理解することがとても大切です。
つまり、これから話そうとする内容に関して、聞き手がある程度理解しているのか、全然知らないか?を見極める必要があります。
加えて、話しの内容に関して、聞き手が興味を抱いているか、無関心であるかを素早く計算することです。
○良く通る声で話す
人数が多い場合に良く有るケースですが、前の人だけ話が聞こえて、後ろの人はあまり聞き採れなかったでは最悪です。聞き手全員に良く聞こえなければ意味ありません。そのためには良く通る声で話すことが必要です。
○落ち着いて話す
これはある程度経験を積むのが一番ですが、緊張のあまりビクビクした態度にならないように注意して下さい。また、力み過ぎても良くありません。
兎に角、精神の適度なバランスを保つことが大切です。
そして上手に言おうとせず、自分の伝えたい事を素直に表現することです。
○前向きな意欲を示す
「今日は、ぜひ皆様にお聞きいただきたいことがありまして、遠路はるばるやってまいりました。」等と、最初にこちらの前向きな姿勢を聞き手にアピールし、聞き手をこちらに引きつけて下さい。
そのためには、見た目も大切です。
大人数相手の場合は、お辞儀も大袈裟位に深々とされる事をお勧めします。
ちなみに私は、真夏でもスーツにネクタイを着用します。時には汗ダクになる時も有りますが、こちらの熱意は汲んで頂けます。だから再び講演依頼を頂けケースは珍しくありません。
○聞き手を良く見て話す
最近はパワーポイントを用いる人が多くなってきましたが、便利になりましたね。しかし、私は常に、聞き手の目を見ながら話す事を大切にしています。
そして本番では、聞き手を常に観察し、目を見ながら笑顔で、親しみを込めて語りかけるように話します。大人数の場合は、視線をあちらこちらに異動させますと、必ず良い反応を示してくれる人はいます。それがまた意欲をかきたててくれるわけですね。
以上、いずれも難しい事ではありませんので、ぜひ心掛けて下さい。
そして、自信を持って話をすることですが、次回は自信の付け方に触れてみますので、併せてお付き合い下さい。