マナーうんちく話157≪好感の持たれるスピーチ≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:ビジネスマナー

冠婚葬祭の知識とマナー35】 結婚披露における感じの良いスピーチとは?

ホテルでの仕事上、数えきれないくらい多くのスピーチを聞いてきました。中でも一番多いのは結婚披露宴でのスピーチですが、このスピーチほど聞き手に差がでるスピーチはないと思います。
そして聞き手に好印象を与えるスピーチには「ツボ」があります。そのツボをしっかり押さえることが肝心です。平松流のツボの押さえ方を解説します。

○結婚披露宴のスピーチは急に指名されることは殆どありません。前もって依頼されますので、披露宴の流れを進行表等で押さえて置いて下さい。

○新郎新婦はなぜあなたにスピーチを依頼したかと言えば、あなたを信頼しているからです。ここをしっかり理解し喜んで望んで下さい。そして、自分のスピーチはどういう立場で、どのような内容のスピーチかを明確にして下さい。ここは大切ですよ。特に主賓としてのスピーチは他のお客さんとの兼ね合いが有りますので良く確かめて下さい。

○それに合わせ、話す内容を原稿にしたためます。概ね400字詰め原稿用紙3枚くらいがお勧めです。主賓の挨拶であれ、友人や同僚であれ、下記のように纏められたら良いです。
・お祝いの言葉⇒やはり冒頭にはお祝いの言葉です。簡単に言えます。
・自己紹介⇒新郎新婦との関係ですが、司会者が詳しく紹介してくれるので其の補足程度。
・エピソード、人柄など⇒メインになるところです。全体の8割くらい。ポイントは新郎新婦の人柄や、自分しか知らないような「ちょっと良い話し」をなるべく具体的に纏めて下さい。
・激励、はなむけの言葉⇒前の話を受けるような形にして纏めて下さい。
・結びの言葉

○いよいよ本番です。司会者が次は○○さんですといわれたら、落ち着いてその紹介の内容をよく確認して下さい。一通り紹介が終わったら起立して所定の場所に出向きます。この際椅子を必ず元に戻して下さい。この時点では、お客さんの視線はあなたに注がれています。椅子を戻す動作は、良い面においてとても目立ちます。あなたの品が出る場面です。

○所定の場所に着いたら、姿勢を正し、笑顔を添えて、新郎新婦とお客さんに軽く会釈をします。この際、新郎新婦も起立したら、着席を勧めて下さい。あなたが着席を勧めなかったら、新郎新婦はじっと起立したままスピーチを聞くことになります。特に主賓格としてのスピーチの時は注意して下さいね。

○聞き手に好印象を与えるスピーチは、何と言っても姿勢と笑顔にあります。加えて声は明るく元気な声が受けます。話すスピードは比較的スローテンポがお勧めです。
お客さんの受けを狙ったり、上手に話すことに気を取られるより、心を込めて話して下さい。原稿はなるべく読まないで、内容により新郎新婦を見たり、お客さんの方を見たりして一生懸命励んで下さい。

原稿を読んだのでは新郎新婦やお客さんの表情が把握できません。目と目を見ながら話すということは、目を合わすことで心を交流させるからです。出来れば原稿なしでスピーチが出来るよう練習して下さい。

○最後に結びの言葉として「本日は本当におめでとうございます」と述べて、ここで深々とお辞儀をします。ここもとても大切です。繰り返します。スピーチの時の最初のお辞儀は軽く、最後のお辞儀は丁寧に締めくくって下さい。

結婚披露宴のスピーチは、指名された時から終わるまで全員の視線が注がれます。話しの内容や話し方も大切ですが、それに伴う立ち居振る舞いも大切です。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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