マナーうんちく話251≪電話のかけ方のマナー≫
マナーうんちく話64《社交辞令はマナーなの?》
「社交辞令のつもりで言ったのに、まともに取られて困った」。「褒められて大変喜んでいたのに社交辞令だったのでがっかりした」等という経験は誰しもお持ちだと思います。
「社交辞令」とは、色々な場面での人付き合いにおいて、円滑な交流を図るため、「発した方が良いと思われる褒め言葉や挨拶」のことです。前回のお世辞的性質を持ち合わせていますが微妙に異なります。
私は、社交辞令はお勧めできません。
社交辞令を言うのはマナーではありません。
「また飲みに行きましょう」「今度お茶でもしましょう」などと、口に発した以上は、それを実行に移すべきです。心にもないことは言わないことですね。その場逃れに口に出すことはお勧めできません。
社交辞令も、お世辞も、何でもかんでも、言えば良いものではありません。
お世辞を言う時には、いい所を見つけるようにするべきです。
社交辞令をいったら、それを具体化するように努力するべきです。
それが無理なら言わない方がいいですね。かえって信用を失い、世間を狭くします。
また、社交辞令も自慢話も同じようなものです。
社交辞令は言わないのがマナーですが、言われたら「ありがとう」と答えます。
自慢話は人にしないのがマナーですが、されたらそれを聞いてあげるのがマナーです。
ホテルにいた頃、結構「国際結婚」を担当して、色々な新郎・新婦と話をする機会に恵まれました。そして、「日本人の本音が理解できない」と言う話をよく聞かされました。日本独特の社交辞令や謙虚の文化は、外国の人にとっては理解できないことですね。
例えば「いつか食事を一緒にしましょう」と言われて、ずーと待っていたが全然実現しないとか、「つまらないものですがどうぞ」と言われ、「なぜつまらないものを、もらわなくてはいけないの?」という疑問を抱いたとか・・・。
ここで、お茶や食事に誘われて、それが社交辞令か否かを見極める方法について簡単に触れておきます。
「いつかランチにでも行きましょう」といわれた時、「まともに受けるべきか否か」、「本気が否か」、見極めるのは大変難しいですが、ヒントは有ります。以外に当たります。
●社交辞令のタイプ
社交辞令を言った方は①ある程度本当にランチを共にしたい。②相手が喜んでくれたら一緒にランチをしても良い。③全くその気はない。の3つのタイプが考えられます。
●どのタイプか判別する方法
1、「いつか」を具体的に相手に提言してみてください。
「いつか」とか「また」とか「今度」とかは、便利はいいですが、実にあやふやな言葉です。この「あやふやな箇所を具体化してみる」と本音を探る事が出来ます。
例えば、「いつかランチに行きましょう」と言われたら、「まーうれしい。是非お願いします。私は来月の○○日と××日が都合いいですが、如何ですか?」。
あるいは「ありがとうございます。私もぜひご一緒したいと思っていました。月曜日と土曜日でしたら何時でもいいですが、早速今度の土曜日当たり如何でしょうか?」等と切り返してみて、相手の反応を確かめてください。
相手がそれに本気で答えてくれるようでしたら脈がありそうですし、言い訳ばかりされるようでしたら、脈がないと言えます。
結婚問題なんかでも効き目がありますよ。
「そのうち」「そのうち」と言っている人に、「そのうち」を具体的に聞いて見られたら、本音を探る事が出来ます。
メールなどでも理屈は同じです。
こちらが本気で一緒にランチをしたかったら、なるべく近い日を提案するのがよいでしょう。ただあまりにも近い日を指定したら、された方は警戒します。
頃合いを判断して下さい
また相手にランチなどに誘う際は、「また」「今度」「機会が有れば」等と曖昧な表現ではなく、「来月の中旬頃」とか、「この仕事がかたずいたら」とか、ある程度具体的な数字を述べるべきです。
「お世辞」と「称賛」、「社交辞令」、「ホンネ」と「タテマエ」等日本の社会には結構不可解なことが多いようです。何事も経験が大切ですね。それと常に「誠実」であることです。