マナーうんちく話2229《気軽に楽しみたい飲み会やお酌文化とその効能》
春の陽光をたっぷり浴び、さらに梅雨の恵みをしっかり受け、草木は元気いっぱい成長し、色とりどりの美しい花を咲かせます。いよいよ梅雨入りですね・・・
今日は倉敷西公民館の「女磨き塾」にてお話してきました。内容は「貴婦人達の華麗なる食卓」というタイトルの、「洋食と和食のテーブルマナー」です。
「女磨き塾」は倉敷西公民館主催の、地域の女性を対象にした自分磨き講座の一種です。定員は20人で、笑顔・お金・マナーなど魅力的なカリキュラムで構成されている大変素晴らしい講座です。
今回はテーブルマナーですので、受講生の皆様に、それぞれご家庭にある、箸・箸置き・お椀・フォーク・ナイフ・グラス・ナプキンなど持参していただき、演習も交え、楽しく和やかに進み、あっという間に2時間が過ぎてしまいました。しかしポイントはしっかり把握いただけたようでうれしく思います。
ところで皆様は「テーブルマナー」と言えばどのようなことを感じますか?
「恥をかかないため」「堅苦しい」などいろいろなお考えがあってしかりですが、端的にいえば「食べるという行為に心の美しさを加味したもの」です。
では「心の美しさ」とは何かといいますと、下記の二つの側面があります。
1、感謝の気持ち
これは食材に対する感謝の気持ちと、料理を作ってくれた人に対する感謝の気持ち、さらに食器にたいしてもしかりです。
日本には食前に「いただきます」という挨拶があります。
これは、「私の命を長らえるために、あなたの命(牛・豚・鶏・魚・野菜など)をいただきます」という、まさに食材に対する感謝の気持ちを言葉で表したものです。
数年前になりますが、ケニアのマータイ環境副大臣が来日されたとき、日本の「勿体ない文化」に共感され世界に広めていただきましたが、そもそも「もったいない」という本来の意味は食べ物に対する気持ちから派生したそうです。つまり、食べ物を粗末にしてはいけないよという意味ですね。
食材にも、作ってくれた人にも、食器類にも感謝の意味を込めて食するわけですから、当然姿勢をただし、食べ残しのないように、きれいに、おいしく、楽しく食べないといけませんね・・・納得!
2、他者に対する思いやりの気持ち
思いやりの心とは、他者に対し不快感を与えないこと(不幸にしないこと)と、他者に好感を与える(幸福にする)
ことだと前回申しましたが、ここでは、相手を気遣い、笑顔で、おいしく、楽しく食べることではないでしょうか。おしゃれも、会話の内容もそうですね。政治・宗教・イデオロギーに関する話しは食事の時には適しません。また、主賓が存在するときは、主賓を立てる内容がいいですね。
料理を食べるスピードも大切な要素です。一人だけ早すぎても遅すぎてもいけません。程よく皆に合わせてください。主賓に合わすのもいいですね。塩・胡椒・砂糖・ソースなどを他者に気配りしてあげるのも大いにお勧めです。他者に対する思いやりの心はこのようなことからはぐくまれます。社会人になるとき・なった時に大いに役立つことです。
以上のようなことがテーブルマナーの意義・目的だと思いますが、いずれにせよ、持って生れたものではありません。それなりに知識を吸収したり、日頃からの心構えが大切です。
そして、「貴婦人」とは本来「高貴な人」という意味ですが、ここでは「心をぜいたくに使い、思いやりの心を持ち、何事にも前向きに取り組んでいく女性」を意味します。
そういう意味においては、「女磨き塾」の皆様がたは、とても熱心で、素敵な方ばかりです。毎回とても楽しみですね・・・地域の活性化に心強い味方だと思っております。
今日は昨日とうって変わり涼しいくらいです。
ご自愛ください。
岡山ハッピーコミュニケーション 平松幹夫
この続きは木曜日を予定しております。