自分を受け入れる 第2章.1
「ゼロから老後を楽しむ」と言ったはいいが、何から書こうか迷いました。
コミュニケーションをとる上で最も大切なこと、私が一番苦労したこと、そして一番、結果を確認しやすかったこと、ここから話すことにします。
パートナーから言われて改めて気づいたことは、私はとても笑顔が少なかったそうです。強面の私が笑えなかったらただのコワイオジさんです。人に伝える仕事をするなら笑顔は必須。その笑顔が少ないと言われた時は、今までこんな仏頂面でお客様と接してきたのかと思うと落ち込みました。
友人と話している際、自分の笑顔を意識してみると、確かに笑っていません。「笑顔」と意識すればするほど笑えないのです。自宅で鏡を見ながら笑う練習をしても、ぎこちなく目が笑っていない。
私たちは普段、自分がどんな顔で相手とコミュニケーションをとっているかは想像の領域でしか分かりません。それが客観的に分かっているのは映画やテレビに出演する俳優さんくらいでしょう。
普段、客観的に観ることができないが、意識すれば「多分こんな顔」くらいは想像できるでしょう。何かできることはないかと、アンガーマネジメントファシリテーターをやっている頃、何回も自分を動画で撮り、話し方のクセや表情を確認していました。
「今日は笑顔が多かったはず」と確認しても想像より笑顔が少ない・・・ 意識しても笑うことができない自分が歯がゆくてしょうがなかったです。
そう言えば、昔、後輩の女の子にこんなことを言われたことがあります。
「先輩ってそんな笑顔ができるんですね」その時、なんで笑ったのか覚えていませんが、彼女は、いつもと違う私の表情を見たのでしょう。
このように自分の表情は、他人からどのように観えているかは分からないもの。それはいいとして、いったい私たちの「笑顔」はどこからくるのでしょうか。
笑える出来事を見た時
笑える話しを聞いた時
失敗した時の照れ笑い
思い出し笑い
相手が笑った時
楽しい時
幸せを感じた時
嬉しいことがあった時
素晴らしい景色を観た時
美味しいものを食べた時
もしかしたら後輩の彼女が観たのがこの中のどれかだったかもしれません。
笑えない私は毎日、毎日取りつかれたように笑顔の練習しました。歯を磨く時、風呂に入った時、出かける時、帰った時、これでもかというほど練習しました。
そうして数年、自分の講座の動画を観てる時に、とても自然に笑っている自分を発見しました。こんなふうに笑えるんやと他人事のようでした。何に反応したのか見直しましたが、参加者が面白いことを言ったわけでもなく、照れ笑いでもなく、笑っているのです。
その時の笑っている理由は分かりませんでしたが、いつの間にか自然に笑えるようになっていました。振り返ってみると、私の実体験で解った3つのことがあります。
1.普段、笑っていないと、表情筋が無表情に定着し、本人は笑っているつもりでも顔は引きつり、それが自覚できるのでよけいに笑うのが億劫なる。
2.毎日、笑顔の練習をすることで表情筋が柔くなり、笑うタイミングで笑顔を意識すると引きつらずに笑えるようになる。
3.動画で自然に笑えた時の自分の笑顔をしっかり記憶し、笑うシチュエーションで記憶している笑顔のイメージ通りに笑う。
以上の3つ。普通に笑える人にとって、なんとアホくさいと思うかもしれません(笑)
コロナ禍でマスクが日常になり、多くの人が表情筋が固くなっていることでしょう。改めて、私も含めて表情筋を鍛え直す必要がありますね。
余談ですが、現業は、講師業とセルフ&ライフコーチです。コーチとしてセッションを行なう際、無表情で質問した時と笑顔で質問した時のクライアントの表情に違いが出てきます。笑顔で質問した時のクライアントの表情は、ほとんど笑顔になります。
怒りは周囲の人がピリピリムードになりますが、笑顔は周囲の人を笑顔に巻き込むように感じます。同じように伝染するなら笑顔でいた方が生産性もコミュ力も上がるのではないでしょうか。
終わりに・・・
コラムの内容は、あなたの状況・状態・環境などに合わせて解釈し、自分用にアレンジして応用して下さい。
【小さな実践】
他者からあなたの表情を観た時、どのように観えているかを聞いてみる
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