「統一・一貫性」脳のクセ 1

小橋広市

小橋広市

テーマ:マインドセットの書き換え

前回、「やりたいことができる習慣づくり」についてお伝えした際、「統一・一貫性」という言葉が出てきました。今回はこの「統一・一貫性」とは何か、どのように利用したら良いのかをお伝えしようと思います。

私たちは、人やモノを好きになる時、本能的な感情が先に動いた後で、理性で納得できる理由付けをしています。まぁ辻褄合わせみたいなものです。

例えば、つい衝動買いをしてしまい、自宅に帰って配偶者にもっともらしい理由を言うことで、自分の衝動買いを正当化しょうとします。

そして時間が経過してくると、脳は正当化した理由を、まるで始めから正しい理由かのように書き換えてしまう。これも「統一・一貫性」のひとつの例です。

統一・一貫性


「統一・一貫性」は、秩序があるもの、或いは筋が通ったものが大好きです。つまり、外から入った情報が正しいのかどうかの判断基準としてある脳のクセです。

「統一・一貫性」は、「正誤の判断」「類似の区別」「バランスを保つ」「話の筋道を通す」といった仕事をしているので、私たちが生活する上で大切な脳のクセのひとつです。

一方で、「統一・一貫性」がマイナスに働く時があります。

例えば、PTAの集まりで、どう考えても間違っている意見が、多数決であたかも正しいことのように通ることがあります。

これは私たちの人間の「仲間でいると安全」という本能に加えて、多い集団に入りたいという脳の「統一・一貫性」のクセが働いています。

このように、多くの人が同意するものや権威性の高いもの、或いは常識や前提があるものなどには「統一・一貫性」は働きやすい性質があります。

「統一・一貫性」の利用


統一・一貫性は、物事の筋道が通っているか否かということも性質のひとつ。実はこれが集中力と関係があって、統一・一貫性が保たれるように環境を整えると、集中力がアップし、脳がスムーズに活動できるようになります。

こんな経験がありませんか? いつもは静かな環境じゃないと集中できないのに、2時間後に初めて講演する内容にチェックする必要がある状況に置かれると、人混みのなかでも集中できて自分の世界に入れたこと。

これは「締め切り効果」と「統一・一貫性」の2つの心理を使っています。

「締め切り効果」は、仕事や勉強をする上で「タイムプレッシャー」制限時間を設けることで集中力が高まり、達成感が刺激になってモチベーションが上がります。


「統一・一貫性」は、「講演の内容をチェックしてないと本番で失敗するかもしれないが、チェックをしていれば成功する」という、統一・一貫性の心理を保つ環境をつくっているからです。

アスリートやスポーツ選手たちも、ここぞという大切な時にはルーチンワークで環境を作っているので普段どおりの実力を出せるのです

本

私の場合、統一・一貫性を鍛えるために、「締め切り効果」と抱き合わせて、次のような生活環境をつくっています。

「朝4時に起きて2時間を読書に集中する」この環境がルーチンワークになっているので、専門書が完読できるくらい集中力がアップします。

この「統一・一貫性」「締め切り効果」を上手に利用して下さい。

次回は「自己保存」について


あなたにも気付きがありますように


下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。

「行動のトリガー」
ハードルを下げて少し行動するだけでエンジンがかかる



【小さな実践】
あなたが「統一・一貫性」を利用する環境をつくる際、何をどのようにするのか、どうなりたいのかをノートに書き出してみる


 

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