目的地に行く地図が違う
世の中には悪口や陰口を言う人、意地悪な人、やたら人を責める人、何かにつけてイヤミを言う人など、顔も見たくない、同じ部屋に居たくない人が周囲にいるのではないでしょうか。
人間関係の問題で会社をやめる人もいるくらいですからね。しかし、どこにいっても嫌な人はいるので、人間社会で暮らそうと思うと逃げることはできません。では、このような人とどのように付き合えば良いかをお伝えします。
基本は「距離をおく」のがベストですが、社会人となるとそうもいきません。相手は自分が正しいと思っているので、それを変えることはできないので言い争いだけは絶対に避けるべきです。
相手を変えることができなければ、相手に対する自分の捉え方を置き換えるしかありません。置き換えるといってもどうすれば・・・ですよね。安心して下さい。これから置き換え方法をお伝えします。
「嫌な人」のココロの裏側を知る
皮肉を言ったり、やたら怒ったり、悪口を言う人のココロの裏側にあるものは「劣等感と承認欲求の表れ」です。他者にネガティブは言動を吐いて優越感に変えている人。これを「引き下げの心理」といいます。
「引き下げの心理」を持っている人は、他者に弱みを見せたくないと常に怖れています。弱い犬ほどよく吠えると言うように、劣等感があり自分に自信を持てないので、相手を威圧して欲求を満たしているのです。
「嫌な人」への対処法は「劣等感の裏返しなんだ」「コワイから威圧してるんだ」だと、あなたのココロの中で思うことで、相手が「気の毒に」とか「認めてもらいたいんだね」という気持ちに変わってきます。
神様目線
「嫌な人」に対して「神様目線」で観察することで相手に湧く感情が変化します。これを「メタ認知」といいます。
メタ認知は、客観的な視点から事象や自分自身を観察する能力で、メタ認知ができるようになると、高いところから俯瞰するように相手のことを気の毒に思えたり哀れみの気持ちになります。
下記にメタ認知能力の鍛え方を書いておきます。
【主観と客観を使い分ける】
メタ認知能力を鍛えるには、日頃から物事を主観と客観に使い分けて考える思考習慣をつくる。例えば、出来事に対して、今あなたが考えていることが主観なのか客観なのか掘り下げてみる。
【行動の意図を説明】
出来事に対して、自分がどのような考えでその行動をとっているのかを掘り起こし、それをいつでも他者に説明できるようにトレーニングしておく。
【相手の意図に沿った返答や対応】
他者の行動に対しても同じようにその行動の意図を掘り起こす。つまり、相手の行動や質問の意図を想像し、その意図を汲み取った対応や返答ができるようにトレーニングしておく。
【自分の長所と短所を把握】
自分は何ができて、何ができないのかを的確に把握し、それを客観的に評価しておく。
のれんに腕押し
あなたに対して「嫌な人」がイヤミを言ったり怒ってきても否定せず、すべて肯定して受け流してみて下さい。最初は余計に相手が仕掛けてくるかもしれませんが、あえてココロの余裕をアピールしてみて下さい。
劣等感や承認欲求が強い人は、あなたに反応がないと「引き下げの心理」が使えないので、他に使えそうな人を探すので離れていきます。
「嫌な人」を味方に
これは私が会社員の時によく使った方法でバツグンの効果があります。最初は少し辛いですけど、あえて嫌な人と接触する機会を増やすと、不思議に親密度が増してきます。これを単純接触効果といいます。
単純接触効果は、いがみ合っている人でも、相手の応対を気にせず、最初は笑顔で挨拶からでも良いので試してみて下さい。慣れてくると雑談や相手の身体に触れながらスキンシップをとっていると、双方の親密度が高まります。
参考になれば幸いです。
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「当事者意識の感情をハエになって吸い取って観る」
バイアス(思い込み)実験とメタ認知
◇「人間関係で大嫌いな人を好きになるエピソード」
人間関係の悩みで意表をつく
【小さな実践】
メタ認知を鍛えるには、起こった出来事に対して主観的と客観的の両方で観察して解釈するトレーニングをする