ストレスを溜めない思考法【その2】
反論トレーニング
アメリカの心理学者マーティン・セリグマンが「反論の練習は楽観主義を身につけるベストな方法だ」と言っています。
そもそも「反論の練習」とは何ぞやということからお伝えします。
結論から言うと、ネガティブに捉える思考に対して反論するということ。例えば、「娘が連休を利用してパリに行っているけど、危険なことに巻き込まれていないか心配でしょうがない」
というネガティブ思考に対して、「ツアーで皆んなと一緒に行動しているから大丈夫」とか「飛行機は宝くじに当たるより事故の確率が低いので大丈夫」というようにネガティブ思考にポジティブ思考で反論してやることです。
不安や心配事がある度に「反論」のトレーニングをしていると、4週間くらいでネガティブ思考が軽減してくると検証されているそうです。
アスリートの呪文
アスリートは、ほとんどの方がメンタルトレーニングをしているので、ポジティブになれる下記のような言葉を持っています。
「マイナーリーグに落ちたからって、それで死ぬわけじゃない」
元大リーガー選手だった川崎宗則氏の言葉で、覚悟が決めやすい言葉です。これは◯◯になっても死ぬわけじゃないとうように応用範囲が広いから使いやすいですね。
「辛いのは自分だけじゃない」
水泳選手の鈴木大地氏の言葉。自分だけじゃない誰でも何かしらの不安を抱えていたり辛い思いがあるということですね。
「起こることは全て必要があって起こっているんだ、結果が良くても悪くても運命を信じる」
これは柔道の山下泰裕氏の言葉。
「何があるか分からへんから人生は楽しい」
元野球選手の古田敦也氏の言葉。波乱万丈の人生は、先が不安かもしれないけど、どうなるか分からないからワクワクするして楽しいということでしょう。
「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせばやがて大きな花が咲く」
元マラソン選手の高橋尚子氏の言葉。易経にもこのような教えがあります。結果が出ない時は不安になるが、今は結果を気にする時じゃない根っこを成長させる時期だということですね。
最後は元テニス選手の松岡修造氏の言葉。メンタルトレーニングなどを通して「ポジティブな考え方をする」ための訓練を続けてきました。そうして出来上がったのが「ポジティブな松岡修造」であり、僕は後天的ポジティブ人間です。
どうでしょう、あなたにピッタリの呪文はありましたか? 不安や心配は誰でも湧き出てくるものです。実はあのイチローさんも、ネガティブ思考だったそうです。
ただ、ネガティブ思考が悪いということではありません。物事により慎重になれるし、とことん検証して不安を取り除こうとするでしょう。
今回の「反論」のトレーニングは、ストレスになるような妄想を抱く時間を少なくするのが目的。不安は自然発生、楽観は努力から発生ですからね(^o^)
ネガティブ要素を取り除く
ところで、自分に反論するトレーニングも良いのですが、不安や恐怖心が何故起こるかということも知っていると対処できます。
不安や恐怖心は、初めて通る山道で段々と道路が狭くなって舗装道路から地道になってくると行き止りかもしれないと不安になります。このように初めてチャレンジする時にイメージできなかったり予測できない時に湧き出てくる思考です。
初めて通る狭い道路なら、離合するための退避スペースを確認しておくと安心できます。講座やセミナーで初めて登壇する時などは、他者の体験談などでリアリティを持っておくと準備ができるし、トラブルも想定できます。
まとめ
不安や心配のネガティブ思考が湧いた時に、自分自身にポジティブな言葉で「反論」するトレーニングしておく。
不安や恐怖心の原因を理解し、失敗談など他者の体験を聴いて予想できる障害にリアリティを持たせるイメージトレーニングしておき、予め現実的にできることを準備しておく。
【小さな実践】
それぞれに起こった出来事に対して、感情の整理と現実的き解決できることを分けておく