目的地に行く地図が違う
バイアス実験
コミュニケーショントラブルにおいて、当事者は互いに感情のバリアーを張って正しいと主張しているが、他人事として揉め事をみていると、当事者には見えないトラブルの原因が透けて観えることがありませんか。
これはコミュニケーショントラブルの正しい判断をしたいときに起きるバイアス(思い込み)の存在を実証した実験でこんなのがあります。
まず、実験の被験者に以下の2パターンのシナリオを想像してもらう。
・自分に◯◯の対人トラブルが起きたシーン
・友人に◯◯の対人トラブルが起きたシーン
・シナリオを想像できたら、それぞれの立場で以下のアンケートに答える
・全体の状況をすべて把握できているか?
・妥協できるポイントはあるか?
・多様な落としどころを想定しているか?
メタ認知
結果として、友人に起きたトラブルを想像したグループが、冷静かつ総合的な判断をする確率が高くなったそうです。 これは、他人の視点を使うことで「問題を俯瞰して観ることができる」メタ認知が働いたからです。
※メタ認知とは、自分自身を客観的に認知する能力
この実験で、大切な友だちのトラブルにアドバイスするように、他者に話しかける様子を想像するだけで、対人トラブルにまつわるバイアスを簡単に消せるということが解りました。
メタ認知のアドバイスは、トラブルの内容をよく把握し、それに関係するケーススタディをいくも考えておくことです。このシナリオで駄目なら次のシナリオをというように、いくつかのシナリオを用意しておくのがコツ。
あなたに怒りやイライラが起こった際、「自分を壁に止まったハエだと考えると怒りが消える」つまり、自分自身が怒っている様子を、壁に止まったハエの目線で観るトレーニングをやってみて下さい。
【小さな実践】
怒りやイライラが起こった時、自分の感情に点数を付けて意識を外に向けてみる