人間関係の分離と非分離とは

小橋広市

小橋広市

テーマ:関係性コンディショニング

私の命を救ってくれた主治医の先生が移動して数ヶ月。
絶対的な信頼があった先生だけに、何かあった時に不安です。前の病院の心臓内科の先生はどちらかと言えば苦手でした。

何故、同じお医者さんなのに湧き出る感情が違うのでしょう。ただ、生理的な好き嫌いだけではないようです。ということで今日は少し専門的な話。

分離と非分離


これは人間関係の考え方のひとつで、「非分離」の考え方では、「あなたは私、私はあなた」と相手の痛みを自分の痛みとして考える関係性。

一方、「分離」の考え方は、「あなたはあなた、私は私」というギブアンドテイク的な関係性。

私が移動した先生に絶対的信頼をおいていたのは、どんな時でも患者の立場に自分を置いて向き合ってくれる非分離の考え方の先生でしたが、前の病院の先生は患者に対して「自分が言うことは絶対」という完全主義者のような分離タイプでした。

お医者さんと患者は昔から強者と弱者の位置関係でバランスがとれているように思ってました。しかし、命が関係してくると弱者と強者の関係性では信頼することができません。

このように考えていくと、分離の関係性は現代的で冷たさを感じます。しかし、私は必ずしも分離を、ネガティブに捉えていません。

あおり

分離の関係性のように割り切った関係性も必要な場合があります。親子関係においても、あなたのためなんだからと親の課題を、子供に押し付ける親御さんもいるでしょう。

一方で、親子で分離の関係性であっても、愛情さえあれば子供の自立に繋がるような気がします。

非分離のように、「あなたは私、私はあなた」の関係は、温もりを感じていかにも良さそうですが、ひとつ間違えば愛情の押し付けや、依存の関係になる可能性もあります。どんな関係性においても一長一短があるということですね。



【小さな実践】
分離と非分離の関係性において、それぞれの適材適所を考えてみる



 

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小橋広市(講師)

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