退職後をイメージしてないと起業なんてできない

以前、退職を考えている女性のA子さんから相談がありました。ここに書いていることは本人の了解を得ています。

退職後の不安

A子さんは大手メーカーの企画部に30年近くお勤めの中間管理職。

彼女の相談というのは、退職したいと思っているが、長年勤めた会社を退職した後の自分が想像できないので、しばらくは気持ちの整理し、セルフイメージを少しずつ変えていきたいとのこと。


若い頃、私も大手企業を辞めて小さな会社に転職したから、その気持ちはとてもよく理解できます。

私の場合は、辞める意志を上司に伝えた時は、旅立ちのワクワク感とスッキリ感だけでした。ところが、退職する1週間前になって夜も寝れないほどの不安と恐怖に襲われ、退職届けを出したことを後悔しました。

苦楽を共にした部下、同僚や先輩、上司との別れ。安定した大きな組織から離れ未知の会社、知らない人たちの中で上手くやっていけるのだろうか・・・

不安はそれだけではありません。収入、福利厚生のみならず大手企業の看板もない。顔見知りがいない孤独感。組織にいる時は、このような孤独感や自由への恐怖を体験することはできません。

マインドセット

辞める理由によっては、退職後のココロのケアもいります。「退職」「転職」「起業」このような人生の大きなターニングポイントは、マインドセットの見直しが必要です。

マインドセットは、様々の要素があります。経験や教育、生まれ持った性格、信念、価値基準、判断基準、思い込み、概念などの基本的な枠組みに加えて、環境や人間関係などで形成された思考のクセです。

マインドセットの書き換えと言ってもこれらの全てを書き換えることではありません。これからの生き方に勇気づけし、覚悟を持って進めるセルフイメージを構築すること。

これを行なっていないと、思い通りにいかなくなると何度も転職を繰り返して行動できなくなります。退職しなければ気持ちの整理ができない事情もあるかもしれませんが、できたら、退職前の自分に「覚悟」の確認をする必要があるかもしれませんね。



【小さな実践】
覚悟のために、手離すものや必要なものを具体的にノートに書き出しておく