勝手な期待値の迷惑
姿見の向き
昔、店舗デザインをしてた頃の話。
私が担当していたのが20代の女性をターゲットにした店舗だったので、調査と称して女性が来店している店に入って調査していました。
私の調査対象は、インテリアでも商品でもありません。お客さまの動線と滞在時間。店全体の滞在時間ではなく、どの商品のところに長く滞在しているかの調査です。
女性が多い店舗に私ひとり入るのではありません。女性スタップと一緒にカップルのような装いで入ります。それでも行動が怪しいので警備員を呼ばれたことがあります(笑)
女性専門店をデザインする際、商品、カラー、デザインもさることながら、どの商品をどの高さでどの位置に置くかというレイアウトが重要になってきます。
例えば、ブティックやアクセサリー店ではミラーを設置する場所が客動線のポイントになるので、姿見をどの位置でどの方向に向けて設置するか。というようなことも含まれます。
姿見の向きというのは、あなたが姿見を見ている時、できるだけ通路を歩いている他のお客さんと視線が合わない角度を考える必要があります。これ分かりますよね(^^)
ミラーの位置と角度だけで売上が変わるって信じられますか? これがデータを取ると明らかに違うんですよ。
自分の表情は観えない
ところで、ミラーと言えば女性は鏡を見る機会が多いと思います。メイク、服装チェック、表情チェック、食事後チェック。男性の場合は朝、髭剃りの時とかお手洗いに行ったときの髪の乱れとか、私の場合は髪の心配はもうありませんがね(笑)
面白い実験があります。 一度、こんな状態の時に鏡を見て下さい。
・深い悲しみに打ちひしがれた時
・穴があったら入りたいくらい恥をかいた時
・悔しさで怒りが込み上げてくる時
・ウキウキワクワクしている時
このように、いつもとは違う感情の変化があった時、自分がどのような表情なのか。人が鏡を見る行為は、物理的な確認以外に自分の心(マインド)の確認です。
でもね、いくら見たところで、あなたの本当の表情は他人しか見ることができません。友だちなどに撮られたスナップ写真を見ると、自分とは思えないような表情をしているのを見たことがあるでしょう(笑)
撮られる意識を外したその顔が、その時のあなたの表情です。自然の表情は、内面を映し出すモニターです。特にお子さんは大人の顔色を観るのが得意、ちょっとした表情の変化で、親のコンディションを見事に察知します。
メイクも大切な時間ですが、たまには鏡を見ながら内面磨きをしてみるのもお勧めですよ。そして最終チェックは玄関のウェルカムボードでね(^o^)
【小さな実践】
意識して口角をあげて笑顔で話す練習を1分間だけ行なう習慣をつくる