前提トークと返報性の原理でクロージング
数年前、お袋が
ネコに噛まれて(推測)
入院した時の話。
認知症のお袋は、
院内を探検するので、責任もてないと
強制退院させられました。
お袋は一人住まいで夜が心配です。
そこで傷口の抜糸まではグループホームに
宿泊することになりました。
私とケアマネジャーとの打合せで、
お互いに強い想いがあり、
結論の着地点に苦労しました。
当時のケアマネジャーは
医療の専門的な経験と知識があり、
どちらかと言うと、自分の中に
明確な答えを持っているので、
私のような素人的な話には
理解を示しませんでした。
その時に、ちょっとした
好奇心でケアマネジャーを
観察してみようと思ったのです。
私たちは、大きく分けると
内的基準型と外的基準型の
二つの思考のタイプに分かれます。
どちらかにはっきり分かれる
わけではなく、どちらかの
傾向が強いのです。
外的基準型は、
物事の判断や決断時に、
周りの意見や情報を基に
判断する傾向が強いのです。
一方、内的基準型は、
情報としては外にも目を向けますが、
最終的な判断基準は、常に自分の中で
判断したい傾向が強いのです。
当時のケアマネジャーは、
典型的な内的基準型で
押し付けを感じさせる言葉が多いので、
話していても高圧的で
ストレスを感じていました。
初対面では、最初は外的基準から
人や環境に慣れてくると、徐々に
内的基準になってきます。
例えば、新入社員は、
周りは知らないことだらけなので、
先輩や上司の言葉に素直に耳を傾け、
職場の情報を収集し、自分の居心地を
良くしようと心がけます。
周囲の話に耳がダンボになり、
できるだけ職場の物差しに
合わそうとします。
これは、組織の中で
協調性を重んじる努力ですから
いけないことではありません。
これが外的基準の状態です。
そうしているうちに、
社風にも慣れて仕事の流れもわかり、
周りの人間関係も把握できてきます。
「あの先輩とはプライベートでは
付き合わないようにしよう」
「課長に気に入られた方がいい」
というように要領もよくなり、
自分の意見が言えるようになります。
そうなってくると、
ある程度あなたの考えで
動けるようになります。
これが内的基準の状態です。
このように、思考のタイプは、
相手やシチュエーション、環境
或いは、時系列によって変わるので
人間ウォッチングしていると面白いですよ。
【小さな実践】
双方の関係性において、
相手がどの基準で自分と会話しているかを
認知し、相手との距離感を意識してみる