新入社員・新人・若手社員に「仕事の仕方」を教える為には
経営理念・企業理念を新人・新入社員に浸透させる理由とは
新入社員研修、新人研修では、企業の経営理念・企業理念を理解するカリキュラムが必須です。新入社員の皆さんからすると、「就職活動の時に、すでに調べて知っているよ」と思うかもしれませんが…、新人教育研修の中で、経営理念・企業理念を改めて学び、企業の方針やビジョンを知ることは、皆さんにとって『最重要事項』なのです。
そうはいっても皆さんにとって意識や目が行きがちなのは、初めてのことだらけで緊張感が大きい、新社会人教育で学ぶビジネスマナーや実際の業務を覚えることではないでしょうか?実は、皆さんが「もうすでに知っているよ!」と思っている、企業の経営理念・企業理念を学び理解することこそ、皆さんが仕事をしていく上での「やりがい」や「モチベーション持続」となり、皆さんの「将来の展望」に繋がるのです。
それはなぜか…
皆さんはジョギングするとき、「今日は、どこまで走ろう」と目指すところを決めて走り出しますね。
どんなに動きやすいスポーツウエアに、早く走れるシューズを身に付けていても、目指すべきところ、目指す方向がなければ、一歩も前に足は出ないことでしょう。
『目指すべきところ』『目指す方向』 それがなければ、スタートはきれないのです。
もちろん『ビジネスマナー』は、社会人として誰もが身に付けておくべきことです。これまで仕事をしてきた人生の先輩達が、「このようにすれば信頼関係が構築できる」「初対面の方と接する際に好感を持ってもらえる」といった試行錯誤しながら見出した作法やテクニックが、現在のビジネスマナーとなって培われてきたからです。
皆さんが新入社員研修・新人研修で学ぶこれらビジネスマナーは、仕事をする上での黄金律といえます。
( 黄金律 : 他人からしてもらいたいと望むことを、人に対して行うこと という教訓 )
皆さんが新入社員として、このビジネスマナーを身に付けるということは、
先ほどの例えで言うならば、動きやすいスポーツウエアに、早く走れるシューズを身に付けてスタートラインに立っている状況と言い換えることができるでしょう。
ですが、先ほども述べたように、
『目指すべきところ』『目指す方向』がなければ、社会人として企業人として、スタートはきれないのです。
企業にとっての『目指すべきところ』「目指す方向』は、経営理念・企業理念。そして今後のビジョン。
皆さんにとっての『目指すべきところ』『目指す方向』は、
入社した企業の中での『あるべき姿』『自分のなりたいイメージ』といえます。
新人・新入社員は「木を見て、森を見ず」を心得て
『木を見て、森を見ず』という、諺(ことわざ)を知っていますか?
『木を見て、森を見ず』 小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえです。
(デジタル大辞泉 コトバンク 出典)
研修が終わり、先輩や上司から仕事やこれから行う業務・作業を教えてもらうと思いますが、その際に皆さんが心得ていて欲しいことは、この業務・作業が、会社の中でどのようなことに繋がり、発展し、利益を上げていくのだろう…と、考えをめぐらせ『自分の行い⇒企業にもたらすこと』を常に意識して、仕事を覚えたり・取り組んで欲しいのです。
目先の細かな段取りや手順を覚えることも、もちろん大切ですが「木を見て、森を見ず」の諺(ことわざ)を踏まえ、
皆さんがこれから働く企業が、社会の中でどのようなことで貢献しょうとしているのか・・・
(経営理念・企業理念・社員の行動指針)
どのような消費者のニーズをターゲットとして、利益をあげようとしているのか…
(経営方針・経営目標・経営戦略)
創業者をはじめこれまで多くの先輩達が、企業発展の道筋を作り、今(現在)に託してくれたのか…
(会社概要・事業概要・企業の沿革や歴史)
そして、自分の部署・配属先だけでなく、企業全体の組織や繋がりはどうであるのか…
(企業組織図・関連会社一覧・グループ企業一覧・主要取引先)
といった、「 森 = 企業の全体像 」を捉え、自ら考え仕事をしていくことが求められるのです。
業務の基本知識の習得には「今行っているこの仕事は、どのようなことに繋がっているのか」
また、配属先や部署で「私はこの企業の中で、どのような存在でありたいのか」といったことを意識して、一つ一つの行いに責任感をもって臨みましょう。
皆さんの「会社の全体像を捉えようとする意識と姿勢」は、『企業の一員』になろうと努力している姿として、
「この会社で自分の存在価値を高めたい」とする想いは『仕事への取り組み方や一生懸命さ』として、職場内や周囲の方に伝わります。
難しいことではありません。ほんの少しの意識と考え方です。
「木を見て、森を見ず」とならないよう…、まずは入社しての経営理念・企業理念をしっかり学び、自社への理解を深めてくださいね。
フレッシュな皆さんの頑張りを、心から応援しています。
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