モラル教育とコンプライアンス遵守をパート・アルバイトまで徹底させる難しさ
入社2年目を向かえる若手社員が4月に抱える悩み・不安
経営者の皆様、総務部人事ご担当の皆様、入社1年目の若手社員が、新入社員が入社し先輩社員となる4月を前に、悩みや不安を持っていることをご存知でしょうか?
今の若手社員の悩みや不安、仕事への向き合い方を調査すると、以前は人間関係に悩んでいた若手社員が多かったのですが、最近ではその原因や要因が変わりつつあるようです。
「仕事が上手く出来ているだろうか?」「自分は周囲の期待に応えられているだろか?」といった、仕事への意欲や熱意はあるけれど、上手く表現できない、まだまだこのままでは足りないといった、『自分を低く評価する』傾向があるようです。これは、皆様が若手社員と接していて感じる部分かもしれません。従順で言われたことには素直に動くが、融通が利かない。マニュアルに忠実であるが、そこから発展した仕事ぶりがみられない。といった点です。実は、若手社員自身、上司や先輩からそういった目線や評価であろうことは、気がついており、上記で述べたように「自分自身に対しの低い評価や自信のなさ」として若手社員の悩みや不安の要因になっているようです。
➢《新社会人必見!》新人教育での経営理念・企業理念は最重要事項
平成28年NHK放送 四国羅針盤 『若手離職防止の取り組み』で上記の内容が取り上げられました。
➢若手が辞めていく ~離職にあえぐ四国の企業~
特に社員数が多い企業であっても、新入社員の数が少ない場合、入社1年目での緊張感や失敗した時の対処や気持ちの切り換え方、2年目を向かえる悩みや不安を、互いに言い合える同期がいないことで、ストレスを上手く発散できずにため込む傾向があるようです。また、入社して1年も経つのだから細かいことを言われなくても出来て当たり前といったプレシャーを抱え、先輩に教えてもらうのは気が引ける、上司に相談しにくいといった、今の若手の長所である「従順さ」が逆にマイナス要因にもなっているようです。
離職率が依然高い、香川県の現状
香川県内の離職率は、高く全国平均を上回っています。特に、新卒者の離職状況として卒業後3年以内離職する人のうち、1年以内離職率も全国より高い状況。(平成30年度はまだ統計が出ていないため、平成29年度 香川県雇用対策協議会での議事録より抜粋)
また、前述のように新入社員数が少ない企業での離職率も依然高い数値となっています。
これらのことを踏まえ、香川県でも就職後の定着支援に力を入れるなど、卒業後3年以内の離職率の低減を図るため施策を行っています。私も平成28年に香川県委託事業の新入・若手社員対象 研修会&交流会のメイン講師として、担当させて頂きました。
➢平成28年実施 香川県委託事業 新入・若手社員対象 研修会&交流会 参考事例
新入・若手社員研修 告知内容
若手社員を取り巻く環境も、現代はかわりつつある
子どもの数が減り、一人っ子家庭も増えました。若手社員の精神面だけでなく、若手社員の家族の声掛けも、影響しているように思います。ある高校の就職担当の先生からの話で、
「せっかく先生がすすめてくれた○○に就職したけれど、あまりよくなかった」と、保護者が高校に出向いて離職した理由を説明するという現状も伺いました。これまでは、卒業生本人が高校に出向いて、せっかく進路指導してくれたが、申し訳ないといった謝罪が担当の先生にあったけれど、今や「どうしてこの企業をすすめたのか?」と、保護者から苦情がくる現状。
また、ある団体のご担当者から伺った話では、若手社員が家に帰り「辞めたい」と口にすると、「もう少し頑張ってみれば?」ではなく、「それなら他の会社探せば?」といった、簡単に転職を促す家庭も増えているそうです。売り手市場で失業率も減り、働き方改革で様々な形態の働き方もでき、様々なジャンルのバラエティ豊かな職種があり、探せば自分に向いている職業や会社はあるでしょう…。しかし、再就職支援訓練で授業を担当し、これまで22期生まで送り出してきた私が肌で感じ言えることは、簡単に仕事を辞めてしまう人の多くが、前職よりも低い条件(給与や待遇)での再就職がほとんどで、良い条件での再就職は希であるということ。再就職者の中で、何度も仕事を辞めている人は『負のスパイラル』に陥っているということ。これらのことは、私から研修での指導を通して、若手社員に伝えたいことでもあります。
2017年度春 新入社員の意識調査では、働く目的は「楽しい生活がしたいから」が42.6%。
働き方では、「人並みで十分」57.6%。「マイペース」で、「楽をして」・「楽しい生活の為に」という若手社員の仕事に対する姿勢が分かります。このように今の若手の特徴を知った上で、現職に定着できるフォローとなる研修が必要といえます。入社2年目を向かえる若手の心、仕事の取り組み、モチベーションの向上の為にも、『ステップアップ研修』の受講を、お勧め致します。
➢入社2年目を向かえる若手社員対象ステップアップ研修 2019➤参加受付を終了致しました。