患者に信頼される「言葉づかい、敬語」
猛暑の中の就職活動 リクルートスーツの着用は?
毎日毎日、命にかかわるような暑さが続き、気象庁も「この暑さは、災害レベル」と報じています。就職活動の皆さんにとって、着慣れないスーツに革靴・女性はヒールを着用し面接会場に移動するだけでも大変な上に、この猛暑。そのご苦労は、計り知れません。
以前、私もコラムのご依頼を頂き、『真夏の就職活動、リクルートスーツは着用しないといけないの?』というテーマで、2015年に執筆致しました。その当時は、冷夏であったこと、また、企業側もクールビズを推奨しているものの、就活生にまではクールビズでの面接を呼びかけるといった所まで至っていなかったのが現状でした。
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就職活動でのスーツの重要性真夏の就職活動でも、スーツを着用しないといけなの?
しかしながら、毎日熱中症で搬送される方々も全国で多い中、就職試験や面接時の意気込みや熱意といった、企業側への見た目の印象を強く感じるスーツ姿も、この命の危険に関わるような猛暑では着用自体が難しい状況といえます。
企業側も、面接時の詳細アナウンスや告知の際に、事前に就活生に対し
『クールビズで」「リクルートスーツの上着は、必要ありません」といった記述や但し書きも、目にするようになりました。
※ただ、全ての企業がそのような取り組みを推奨しているかといえば、まだまだ至っていないのが現状です。
現在就職活動している学生の皆さんにとって、一番悩ましいことは、
企業側が「クールビズ」でと告知していても、
「スーツの上着を着用していないことで、減点されるのでは…」
「暑い中でも上着を着用している学生の方に、人事担当者は熱意を感じるのが人情では…」
といった、見た目の印象で面接結果に影響が出ることを恐れていることではないでしょうか?
企業側も、優秀な人材を求めていますが、その優秀な人材を逃すようなことは、しません。
これほどの猛暑の中、体調を崩すような無理は、押し付けないということです。
就職活動に際し、企業リサーチする際には、就職したらどのような服装で志望企業の先輩達が仕事をしているのか…、夏場はどのような服装で出勤しているのかも、合わせて調べておくのもいいですね。ホームページや会社案内等の写真から見て取れる職場内の様子は、重要です。
就活生のクールビズってどこまでOK?
「でも、クールビズっていわれても…、就活生のクールビズってどこまでOKなのか…」といった、悩みもあることでしょう。
【 就活生のクールビズでのポイント 】
まず、上着を着用しないので、Yシャツがポイントになってきます。
実は、猛暑なので皆さん半袖を着たいと思うでしょうが、実は、半袖のYシャツは、日本やアジア圏特融の服装文化で、ヨーロッパではビジネスシーンで半袖は着用しません。
(アメリカは、多種多様な文化の為、例外ですが…)高温多湿の日本やアジアで、機能性を重視して広がっていったといえます。
なので、就職活動の際のY シャツ選びは、まず、長袖のYシャツを選ぶこと。
色はやはり、男女共に白です。(特に替えのYシャツは多めに準備しておきましょう)
暑いので、腕まくりしたいところですが、袖がしわくちゃになるので、お勧めできません。
腕の日焼け防止も含め、ジャケット着用ではないので、ここは我慢して袖のボタンもきちんと合わせて面接に臨みましょう。
女性は、最近リクルートスーツ売り場でも淡い色のピンクのブラウスなども販売していますが、白をお勧めします。男性も女性もYシャツ・ブラウス選びは、値段の手ごろな物で白であればいいというのではなく、売り場の担当者の方とも相談し、就職活動や面接時に同じ白であっても、生地の素材感や光沢、デザインや張りといった点までよく見極めて自分に一番フィットしたサイズの物を選ぶことをお勧めします。
次に、就活クールビズならではの悩み…ネクタイ着用しないことによる襟元です。
まず、Yシャツの下に着る下着は必ずVネックの深めの物を着用すること。襟元から丸首のシャツが覗くことのないようにしたいものです。面接時にYシャツであっても印象良くしたいなら、襟がしっかり立つタイプのデザイン、張りのある生地がお勧めです。もちろん、クリーニングをこまめに出すなど、汗・皮脂汚れが襟元に無いことは、言うまでもありません。女性は、中に着る下着の色が透けることが無いように特に配慮が必要です。
そして、男性も女性も共に付け加えて気を付けるべき点は、脇汗・汗じみでしょう…。
最近では、汗を予め抑える効果のあるデオドラント製品も数多く販売されています。事前に購入し、その効果の度合いを自分自身で知っておくことも必要ですね。
上着・ジャケットを着用しないことで、Yシャツ・ブラウスが重要と述べましたが、それだけではありません。特に、上着を着用しないからこそ、スラックスやスカートのシワや汚れがないかどうかは、印象の良し悪しを分ける重要な要素。連日の面接といったスケジュールの学生の方もいらっしゃるかもしれませんが、必ず替えのスラックス・スカートを準備しておきましょう。
それでも暑い、毎日の就職活動。どう乗り切る?
このように、抜かりなく準備していざ面接会場に行っても、思わぬ出来事が多くあることでしょう。満員電車で背中や脇が汗でべとべと…。あーー、ストッキングに穴が…なんてこともあるかも。お勧めなのは、リクルート用のカバンと同じくらいの手提げ袋に、Yシャツ・ブラウスの替え、ストッキングの替え・汗をふくタオルといった物を入れて持参することも一つの方法です。
リクルート用のカバンは、面接時に椅子の横に倒れないように立つ、自立式が一番です。
早めに面接会場に到着し、トイレなどで汗を拭き、Yシャツ・ブラウスに着替えてから面接に臨めば、自分自身も心の準備や気持ちの切り替えも出来てお勧めです。
面接時に可能であれば、着替えたシャツが入った袋を受付で預かってもらい、面接室には2つもカバンをもって入らないようにするのも、一つの手です。
※ただし、帰りに「ほっ」として、持ち帰ることを忘れないようにしましょう!
持参する時に、シワにならないように、購入時についている厚紙や襟もとのプラスチック素材の固定板なども取っておき、それらを活用してYシャツ・ブラウスをたたむことで、持参してもシワになっていない上に、襟もつぶれずにとてもいいですよ。
実は、これは出張が多い私自身がキャリーバッグの中に替えのスーツやブラウスを入れる際にしている方法です。私も皆さんと一緒で、真夏の猛暑であってもビジネスマナーの講師として人前に立つ職業柄、ラフな服装やクールビズとは無縁。その為、猛暑の中で頑張っている皆さんの気持ち、よく分かります。私は会場までの移動が自身の車以外の時は、会場入りを早めにし、トイレや更衣室で持参したスーツやブラウスに着替え直して、研修や講演に入ります。そうすることで、自然と「今から仕事!よし、がんばるぞ!」って、スイッチも入ります。
就職活動頑張っている学生の皆さん。どうかこの猛暑を乗り切って、自分の進みたい道・この仕事なら頑張れるという企業からの内定を獲られるよう、ここに記載したことをアドバイスの一つとして捉え、ベストを尽くしてくださいね。
心より皆さんの健闘を、お祈りしています。