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谷川由紀

人材開発・組織開発・アンガーマネジメントのプロ

谷川由紀(たにがわゆき) / 社会保険労務士

高松太田社労士事務所

コラム

2025年問題 大介護時代の到来に備えて(介護離職防止に向けて)

2021年11月21日 公開 / 2021年11月23日更新

テーマ:育児・介護と仕事の両立支援

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 介護休業法介護予防 プログラム働き方改革

介護は、ある日突然、直面する!?


先般、県内約2000名を超える職員数の某行政機関にて
「介護と仕事の両立」をテーマに登壇しました。

約2時間の研修でしたが、
知っているようでじつは知らない方が多い「介護保険制度」について、
また、介護離職をしないための「知っておきたい介護に関する法律」について、
正しく理解していただけるよう、
また、両立するためのポイントを中心に、お伝えいたしました。


80歳を過ぎた親は、先日まで自転車にのって元気にしていたのに、
つまずいて骨折→入院したことを機に、認知症が発症した・・・

私たちの多くが介護に直面する可能性があり、
またその日は「ある日突然」やってきます。

*約8割の方が、ある日突然、介護に直面しています。

そして、その介護を支える人の多くは40代~50代の働き盛りの方達。
現状、50代社員の約10%が親の介護を抱えていると言われています。

他人事ではなく、自分事と捉えて
いつ突然直面するかわからない介護に備えて
知識をつけておくことは重要だと考えています。

●下記に参加された方のご感想を抜粋して掲載させて頂きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・介護は身近な問題ではあるが、普段あまり考えたことがない。
「介護は突然やってくる」という言葉は本当にそうだと思う。
 これを機会に介護を考えてみたい。

・あやふやだった介護制度が非常に分かりやすかった。
 現在、介護に直面している人はみんな聴講すべき、と思った。

・今後の少子高齢化社会に向け、介護の周知、
 教養は必須だと思う。

・介護が身近に迫ってきているので、大変、参考になった。
 特にケアマネージャーとの話や認知調査については、
 今後、役立つと感じた。

・介護休業は自身が介護するために取得するものとの認識であった。
 介護認定を受ける等の手続きをするために
 使用するものだと知ることができた。
 介護は制度等を上手に利用すれば良いことが分かり良かった。

・介護保険を使っているものとして、
 これから使おうとする方たちのとても有用な情報だと思いました。
 まず、何をどうしたらいいか全くわからない人には
 とても役立つと思います。

・介護は突然に始まるため準備するという感覚がなかったが、
 相談できる窓口や制度を知っているだけでも
 不安が少なくなると思った。
 「地域包括支援センター」という相談窓口を知っているだけでも、
 今回のセミナーを受講した意味は大きいと思う。

・育児休業と介護休業の違いについて、介護は先が見えないため、
 介護休業中に、自分が介護に専念してしまうと
 仕事に復帰出来なくなる可能性が高くなる、ということが
 印象に残った。

・自身の親の介護を経験していますが、
 自分一人で頑張らなくていいと言っていただき、
 自分のしてきたことを肯定してもらえた気がして、
 心が楽になりました。

・とても理解しやすい内容で参考となりました。
 自分自身は介護経験をほとんど有していませんが、
 来るべき日に備えて考える良い機会となりました。
 また、職場の部下で介護問題を抱えている者がおり、
 今回の研修で学んだ事を参考に、相談に乗っていこうと
 思いました。

・介護に関する制度に関して、よく考えたことがなかったが、
 今回の研修で各種の制度があることが分かり、
 大変有意義であった。
 また、ケアマネージャーに関しても、実務に深く踏み込んだ
 話が聞け、実際に対応する際には役に立つものであり、
 大変参考になった。

・制度について知らないことが多かったので、参考になりました。

・介護は、育児と違って急に必要になるものであるということは
 至極納得できるものであり、両親や兄弟とも話し合っておく
 必要があると感じた。
 また、介護休暇は、介護に専念するためのものではなく
 準備等に使うものであり、
 これまでの自分の認識はその本質と大きく異なるのだと
 知ることができたので良かった。

・介護に関する法律や制度についての知識がなかったので、
 そういうものの存在を知ることができた。

・身近に迫っている問題として、非常に参考となった。 など・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

事前の準備は、介護離職防止にとても有効です


今回も研修前に、こちらで用意したアンケートに無記名で
回答をいただきました。
結果、約1割を超える方が介護に直面されていることが
わかりました。

管理職の方に対して、部下への対応として、
コミュニケーション技術等もお伝えし、
ダイバーシティー経営の一つのきっかけとしても
取り組みを促進いただくようお伝えしました。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・介護は自分で悩んでも解決しないので、
 地域包括支援センターに相談する。
 地域包括支援センターの活用などをまわりに知らせてあげたい。

・職場、地域での介護に関する制度について、
 情報収集に努めてたいと思う。また、介護が見込まれる者と
 話し合いの機会を設けていきたい。

・自分の中の「価値観(〜こうあるべき)」を取り払い、
 考え方を少しやわらかくしたい。

・「介護を深刻にとらえすぎないように」とか、
「介護と仕事は両立できる」というようなことを今後、
 介護のため離職しようとする部下がいたら具体的に説明する。

・本日の内容を踏まえ、職員が仕事と介護の両立に関して
 悩むことのないよう、もう一度職場全体の働き方を
 見直さなければならないと感じました。

・これから介護を経験しなければいけなくなる同僚や部下
 に対して、自分の気持ちが楽になったのと同じように、
 それぞれの人のことを肯定し、
 少しでもその人たちの介護と仕事の両立で苦しくなっている
 気持ちを和らげてあげたいと思いました。   等・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そんなご感想もいただきました。


誰もが、治療や介護、育児などを理由に働くことを諦めるのではなく、
自分らしく両立し、組織の生産性向上につなげていく。


まもなく迫り来る大介護時代に対応できる組織をつくるために、
これからも発信し続けたいと思っています。


この記事を書いたプロ

谷川由紀

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谷川由紀(高松太田社労士事務所)

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