重心を感じて立つ うまさきせつこのボディコントロール
痛くない開脚、開脚前屈の使い方を考える
このシーズンは特に開脚や開脚前屈を
練習したりはしていなかった。
脚を開く練習だけをたくさんすれば
「痛くない」開脚ができるとは考えていないからだ。
脚を開くことよりも、如何にいらない力を使わず
最小限のインナーの力で、痛みなく
体をコントロールするか
全身の力の流れを使うことを進めていくことで
開脚でも、開脚前屈でも、正座でも
それまでしていたやり方とは違ってくる。
この開脚の画像では、腿の裏、膝の裏、ふくらはぎ、足首の面は
床方向に向いている。
体幹の底も点でなく面になって広い面になっている。
今年最後のレッスンで、感じたことを話してくれた。
インナーの力を使うことを考えて意識していくと
体幹の底の状態は、それを意識する前は
上の画像のような状態。
単に床についているだけ。
箱の底が床についているのと同じ。
ところが、インナーの力の流れをつなげていくと
体幹の底は面が床につきながらも
中心に向かって引き込まれて、背骨につながっていく
と手で、流れのイメージを示してくれた。
開脚の際のベクトルは、こんなふうに
張りがあり、引き合う流れになっている。
開脚や開脚前屈はとっくにできておられるが
明確な感覚を自分で説明できるようになられている。
体の感覚が研ぎ澄まされてきたからできることだ。
この開脚の力の流れや引き込み方については
痛くない開脚前屈をしましょう(2018年7月15日)
の動画で説明している。
「痛くない開脚前屈をしましょう」ができました!ーなぜできたか(2019年5月1日)
では、このような感覚を自ら感じられた方のレポートを載せている。
ご参考までに。
人は完成形を練習したがる。
ところが、それだけを練習しても、満足できる効果はほぼ見られないことが多い。
形は似ているが、形だけで中身は非なるものになっているからだ。
開脚でもなんでも、できないことができるようになるには
形を練習しても、思うようにはならない。
できない原因は違うところにある。
体をできる状態に整えてやらなければ
本当にできることはない。
順を通ることが、本当の近道だが
形を練習すれば、気持ちだけはやっている気になれるので
それで自己満足してしまい、目的が変わっている。
新しい年には本当の目的を確認して
本当にできるための要件を満たしませんか。
心の思うことをするのは、きちんとしたいことを伝えられた体がする。