「老後2000万円問題」と従業員研修
「人材が採用できない」との声を経営者の方からお聞きします。
確かに有効求人倍率が1.60倍(2018年5月)で過去最高との厚労省発表もあり、
現在、企業にとって新規採用は本当に困難な状況にあると思います。
そんな中でも、人材不足から求人広告や求人活動にお金を使っている企業も多いでしょう。
ただ、そんな時期だからこそ、ちょっと視点を変えて、
既存従業員の教育研修に力を入れてみてはいかがでしょうか。
既存従業員の教育研修を行うメリットは3つあります。
①既存従業員のモチベーションアップ
②生産性向上
③会社の基礎体力の向上
具体的に言うと、
<既存従業員のモチベーションアップ>
人のモチベーションについては、ハーズバーグという学者の理論が有名です。
その中で、モチベーションアップにつながる要素として、「承認」」「成長」が挙げられています。
従業員への教育研修というのは、この「成長」に関連しますし、
会社の研修への取り組み姿勢自体が、
「自分たちは会社から必要とされているんだ」という「承認」」欲求も満たすものとなります。
<生産性向上>
従業員のモチベーションが向上するということは、自律的な人材が育つということです。
自分の頭で考えて自分から行動する。
そうすると、仕事に対する意識も変わり、業務の無駄削減や改善などに積極的になります。
結果的に、業務の生産性向上につながります。
<会社の基礎体力の向上>
この時期に研修を行い、従業員のモチベーション向上や
業務の見直しによる生産性向上を行っておくと会社の基礎体力が上がります。
抽象的な表現ではありますが、会社もヒトの集まりなので、
従業員一人一人のレベルアップがそのまま会社の体力(売上、利益等)もつながってきます。
教育を行える人材が社内にも育ってくるので、次の新規採用者への対応もできます。
人材活用の広がりも期待できるというわけです。
以上のように、
採用に力を入れることももちろん大事ではありますが、
今の時期はむしろ既存従業員へお金と時間をかけたほうが将来的な効果が期待できるかもしれません。
以上