
コラム
年休の時季指定。間違った取扱いをしないようにしましょう。
2019年5月24日 公開 / 2020年5月11日更新
会社による年次有給休暇の時季指定について、
次のような取り扱いは問題がありますので注意下さい。
<ケース1>
法定休日ではない所定休日を労働日に変更し、
当該労働日について、会社が年次有給休暇として時季指定すること。
例えば、今まで「土」「日」「祝」が休日だったところ、
祝日を労働日に変更した上で、その祝日を年休取得日に充てるような場合です。
このようなことを行うと、結局は休んでいる日数は変わらず、
年休の取得促進につなげるという今回の制度改正趣旨に反してしまいます。
<ケース2>
会社が独自に設けている有給の特別休暇を労働日に変更し、
当該労働日について、使用者が年次有給休暇として
時季指定すること。
これは、例えば、
会社が独自に誕生日休暇(誕生日は有給で休める)を設けている場合で、
今後は、その誕生日休暇制度自体を廃止して、
その代わりに誕生日には年休を取得してもらうというケースです。
こちらもケース1と同じく、もともとあった特別休暇を廃止して
年休に振り替えてしまうことは改正趣旨に反します。
しかも、特別休暇などの労働条件の変更(特に労働者に不利益となる変更)は
労働者と会社が合意して行うことが原則です。
4月から年休の時季指定が始まりましたが、
会社としては正しい取扱いをするように気を付けましょう。
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経営者と従業員がともにハッピーになるための組織づくりを支援します。
社会保険労務士 アンガ‐マネジメントファシリテーター
三谷 文夫
三谷社会保険労務士事務所
https://www.srmitani.jp
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