今国会も労働基準法の改正はありません!

影山正伸

影山正伸

テーマ:労働基準法

 臨時国会が26日に招集されました。今国会で自民党は、TPP承認案の成立を優先させるため、労働基準法の改正は無くなりました。これで、3国会連続不成立です。前々回は安保法改正のため、前回は熊本地震のため、労働基準法改正案は審議されませんでした。
 労働基準法改正案は、下記の通りでした。
 ①残業代0法案:年収1075万円以上の専門職には、残業代を支払わなくて良い
 ②有給休暇5日消化:10日以上有給休暇を持つ従業員には、企業側が強制的に5日を消化させなければならない
 ③月60時間超の残業代は1.5倍:2019年から中小企業においても月60時間超の残業は、1.25倍から1.5倍にしなければならない

特に、②については、中小企業にとっては、影響が大きいので、少々心配ではありました。
 
 政府は、「同一労働同一賃金」を掲げて、27日に「働き方改革実現会議」の初会合を開きます。来年3月末にその「実行計画」をまとめる予定で、この議論を待ってから、労働基準法の改正も併せて一括法案として来年の通常国会へ提出すべきとの声もあり、今国会での労働基準法改正は無くなったとのことです。

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影山正伸
専門家

影山正伸(社会保険労務士)

影山社会保険労務士事務所

手続業務、給与計算はもちろん、労働基準監督署労災課、監督課での実務経験を活かし、従業員とのトラブル解決、労務管理の諸問題の相談・指導に特に強く、また、賃金体系・人事評価制度の整備にも詳しい。

影山正伸プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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