年商1億円を超えるマーケティング戦略|「社長が売る会社」から「会社として売れる会社」へ

松本尚典

松本尚典

テーマ:年商1億 マーケティング プロモーション

「社長が売る会社」から「会社として売れる会社」へ 年商1億円の壁を超えるマーケティング


年商3000万円前後まで事業を成長させてくると、次の大きな目標として、

「年商1億円」

を意識する経営者の方が増えてきます。

僕は以前のコラムで、年商1億円の壁を、

「経営戦略の壁」

と表現しました。

年商3000万円前後までの段階では、経営者自身の営業力、人脈、商品知識、行動量によって会社を成長させられるケースがあります。

しかし、そこから年商1億円、さらにその先へ会社を成長させようとすると、

「社長自身が売る会社」から、「会社として継続的に売れる仕組みを持つ会社」へ変わる必要があります。

そのために重要になる経営戦略の一つが、マーケティングです。

経営戦略という言葉を聞くと、

難しい経営理論。

大企業向けの分析手法。

複雑な経営計画。

を想像される経営者の方もいるかもしれません。

もちろん、経営戦略にはさまざまな理論があります。

しかし、中小企業の経営者にとって最も重要なのは、理論そのものを覚えることではありません。

「誰を顧客とし、どのような価値を提供し、なぜ自社を選んでもらい、どう継続的に売上と利益を生み出すのか」

を決めることです。

そして、この問いに深く関わるのが、マーケティングです。

マーケティングは、広告や販売促進だけを意味しない


マーケティングという言葉は、

Web広告。

SNS。

SEO。

営業。

チラシ。

テレビCM。

などと同じ意味で使われることがあります。

しかし、マーケティングは、それだけを意味するものではありません。

広告や販売促進は、マーケティング活動の一部です。

本来、企業が考えるべきなのは、

誰を顧客にするのか。

顧客は、何を求めているのか。

どの商品を提供するのか。

いくらで販売するのか。

どこで販売するのか。

どうすれば存在と価値を知ってもらえるのか。

という一連の仕組みです。

つまり、

マーケティングとは、「作った商品をどう売るか」ではなく、「顧客から選ばれる事業をどう作るか」という経営活動です。

年商1億円を目指す段階では、この考え方が非常に重要になります。

年商3000万円から1億円では、社長個人の営業力だけでは限界がくる


中小企業では、創業期から一定の規模になるまで、

社長自身が営業する。

社長自身が顧客と関係を作る。

社長自身が商品説明をする。

社長自身の信用で受注する。

という形で売上を作っているケースが少なくありません。

この方法は、創業期には非常に強力です。

しかし、社長一人の時間には限界があります。

一日にできる商談数。

会える顧客数。

作れる提案書。

対応できる問い合わせ。

には上限があります。

したがって、

会社の売上上限が、社長自身の処理能力によって決まる状態

から抜け出さなければなりません。

そこで必要になるのが、

Webサイトから問い合わせが入る。

営業担当者でも受注できる。

既存顧客から継続受注が生まれる。

紹介が発生する。

会社のブランドで顧客から選ばれる。

という、組織として売上を生み出す仕組みです。

僕は、年商3000万円から1億円へ進む企業にとって、この転換が非常に重要だと考えています。

マーケティング戦略の基本は、4Pを一貫させること


マーケティングを考える基本的なフレームワークとして、4Pがあります。

Product
商品・サービス

Price
価格

Place
販売場所・販売チャネル

Promotion
情報発信・販売促進


重要なのは、この4つを別々に考えないことです。

例えば、

高品質の商品を作る。

低価格で売る。

高級ブランドとして広告する。

低価格チャネルで大量販売する。

というように、それぞれの施策がバラバラでは、顧客から見たブランドや価値が分かりにくくなります。

逆に、

誰を顧客とするのか。

その顧客へどのような価値を提供するのか。

を最初に決め、その価値を中心に、

商品。

価格。

販売方法。

情報発信。

を一貫させます。

強いマーケティングとは、4Pの一つだけが優れている状態ではなく、4つが同じ顧客価値を中心に整合している状態です。

Product まず、「何を売る会社なのか」を明確にする


中小企業には、優れた商品や技術を持っている会社が数多くあります。

しかし、

「よい商品なのに売れない」

というケースも少なくありません。

その理由の一つは、

商品そのものは優れていても、

「誰にとって、何がよいのか」

が顧客に伝わっていないことです。

Product戦略では、

どの顧客を対象にするのか。

どのような課題・欲求を満たすのか。

競合商品と何が違うのか。

どの商品を主力にするのか。

を明確にします。

商品数を増やすことが、必ずしも売上成長につながるわけではありません。

むしろ、

「自社は何で選ばれる会社なのか」を明確にできる商品構成

が重要です。

Price 安さではなく、価値に見合った価格を作る


中小企業が年商1億円を目指す際、価格競争に入ってしまうことがあります。

競合より安くする。

値引きをする。

キャンペーンを繰り返す。

この方法で一時的に売上が増えても、粗利益が減れば、組織を作るための人件費やマーケティング投資を捻出できません。

価格は、

原価。

競合価格。

顧客が感じる価値。

自社が確保すべき利益。

を踏まえて決める必要があります。

前回までの「売上公式」で考えれば、

客単価を下げて転換率を上げるのか。

客単価を維持しながら付加価値を高めるのか。

客単価を上げても選ばれるブランドを作るのか。

という経営判断になります。

年商を伸ばすだけでなく、利益を確保して成長するためには、価格戦略が不可欠です。

Place 顧客が「買いたい」と思った場所に、自社が存在するか


Placeというと、店舗の場所をイメージされる方が多いと思います。

しかし現在では、

実店舗。

Webサイト。

EC。

営業担当者。

代理店。

販売パートナー。

Googleマップ。

予約サイト。

海外ディストリビューター。

など、顧客との接点全体を考える必要があります。

重要なのは、

「会社が売りたい場所」

ではなく、

「顧客が探し、比較し、購入したい場所」

に自社の商品が存在することです。

優れた商品を持っていても、顧客が見つけられなければ売れません。

Promotion 中小企業にとって重要だが、「広告を増やすこと」ではない


僕がこれまで中小企業の経営を見てきた中で、Productには強みがあるものの、

「その価値を顧客に伝える力」

が十分でない会社を数多く見てきました。

この意味で、年商3000万円から1億円へ進む企業にとって、Promotionの強化は重要です。

しかし、

Promotionを強化することと、広告費を増やすことは同じではありません。

例えば、

Webサイト。

SEO。

AEO。

GEO。

Web広告。

SNS。

プレスリリース。

メディア。

営業資料。

事例紹介。

動画。

セミナー。

既存顧客への情報発信。

紹介。

など、顧客へ価値を伝える方法は多数あります。

重要なのは、

誰に伝えるのか。

何を伝えるのか。

なぜ自社なのか。

どの媒体で伝えるのか。

を一貫させることです。

年商1億円を超える会社は、「集客」だけでなく売上構造全体を見る


Promotionを強化すると、集客数を増やすことができます。

しかし、集客数だけを増やしても、売上は必ずしも増えません。

これまでのコラムで説明したように、

売上

=集客数×転換率×客単価


という考え方があります。

集客数が増えても、問い合わせや購入への転換率が低ければ売上にはつながりません。

また、客単価が低すぎれば、十分な利益が残らないこともあります。

さらに、継続的な売上を考えれば、

購買頻度。

リピート率。

も重要です。

したがって、

「Web広告を出そう」

「SNSを始めよう」

という手段から入るのではなく、

現在の集客数。

転換率。

客単価。

リピート率。

粗利益。

を確認し、

「どの数字が、現在の売上成長を妨げているのか」

を特定します。

年商1億円の壁を超えるマーケティングは、「経営戦略」として考える


年商3000万円から1億円へ向かう段階で必要なのは、

広告代理店に広告を任せること。

Web制作会社にサイトを任せること。

SNS運用会社にSNSを任せること。

だけではありません。

これらは、あくまで専門的な実行手段です。

経営者自身が、

誰を顧客にするのか。

何を売るのか。

いくらで売るのか。

どの市場を狙うのか。

どこで売るのか。

何を強みとして伝えるのか。

という基本戦略を決めなければなりません。

年商1億円の壁を超えるためのマーケティングとは、「広告を強化すること」ではなく、「会社として顧客から選ばれ、継続的に売上を生み出せる仕組みを作ること」です。

そして、この仕組みを構築することで、

「社長が売らなければ、売上が立たない会社」

から、

「組織と仕組みによって売上を生み出せる会社」

へ移行することができます。

これこそが、年商1億円の壁を超えるために必要な、経営戦略としてのマーケティングだと、僕は考えています。

年商1億円から先へ進むために、マーケティングを経営全体から見直す


マーケティングの問題は、広告だけの問題ではありません。

集客できない原因が、Productにある場合もあります。

転換率が低い原因が、価格や営業にある場合もあります。

客単価が上がらない原因が、商品設計やブランドにある場合もあります。

また、売上が伸びても、それを支える組織がなければ会社は成長できません。

したがって、年商1億円前後からさらに会社を成長させる場合には、

経営戦略。

商品。

価格。

マーケティング。

営業。

組織。

人材。

財務。

を一体として考える必要があります。

URVグローバルグループでは、4P戦略の整理から、Webサイト、SEO・AEO・GEO、広告、PR、ブランディング、コンテンツ制作など、企業の売上成長に必要なマーケティング支援を総合的に行っています。

マーケティング支援事業
https://urv-group.com/services/marketing/

年商5億円の壁を突破するための経営者伴走コンサルティング

年商3000万円から4億円程度のオーナー社長を対象に、松本尚典が、売上・利益の構造分析から、経営戦略、マーケティング、組織、人材、財務、実行計画まで、経営者の意思決定と実行に継続して伴走します。

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継続的な経営コンサルティングをご検討いただいているオーナー経営者を対象に、現在の売上、マーケティング、組織、今後の成長目標を整理し、年商1億円、さらにその先へ進むために、どこへ経営資源を集中すべきかを確認します。

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松本尚典
専門家

松本尚典(経営コンサルタント)

URVグローバルグループ 

年商3,000万円から4億円程度のオーナー社長を対象に、次の成長ステージへの経営を伴走支援。現役オーナーCEOとして、経営者の意思決定を継続的に支え、年商5億円の壁の突破を目指します。

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