会社は、自分で作ることができる! その方法を伝授します
副業をはじめる場合、事務所の形態を早期に決めることが重要です
さて、副業の事業モデルの想定が出来た場合、次に、事務所をどこにするかを決める必要があります。
副業で事業を行う場合、個人事業主として事業を進めると、事業の売上げを個人の所得として所得税の納税をすることになります。しかし、それでは、自分の勤める会社に、住民税の特別徴収の手続きの中で、個人事業の売り上げを把握されてしまいます。仮に務める会社が副業に好意的で、その承認をえたとしても、副業の売上げ数字を務める会社に把握されることは避けるべきです。そのため、副業で事業を行う場合、株式会社などの別法人を設立して行うことを、私は勧めています。
事務所は、会社を作る場合、登記上の住所になりますから、設立手続きをはじめる前の準備段階で必要になります。個人事業主としてはじめる場合でも、申請する官庁の管轄等を決める必要があり、事務所の場所は、事業の初期段階で決めるほうがスム-スです。
事務所は、自宅か、借りるか
そこで、今回は、副業で、事業を始める際の創業の際の事務所の決め方をご紹介します。
いくつかの方法があります。
1.自宅に掲示を出し、事務所にする
2.バーチャルオフィスを契約して事務所の住所とし、業務は自宅で行う
3.コ・ワーキングオフィスを契約し、事務所の住所も、業務もそこで行う
4.レンタルオフィスを契約して事務所にする
5.独立したオフィスを契約し、事務所にする
どの方法にも、メリット・デメリットがあります。
ここでは、まず、メリット・デメリットを整理しますので、皆さんは、それを理解して、自分にあった事務所の方法を決めてください。
銀行口座の開設のしやすさ
実は、事務所を決める際、最も重要な点は、銀行口座開設のしやすさです。
特に、個人事業主でスタートしても、法人設立を行う場合でも、事務所によって、銀行口座が非常に創りにくくなることを、事業をはじめる方は、絶対に知っておく必要があります。
結論から申し上げると、上記の方法のうち、
1.自宅に掲示を出し、事務所にする
4.レンタルオフィスを契約して事務所にする
5.独立したオフィスを契約し、事務所にする
上記1.4.5 の方法であれば、銀行口座開設に問題はありません。
しかし、
2.バーチャルオフィスを契約して事務所の住所とし、業務は自宅で行う
3.コ・ワーキングオフィスを契約し、事務所の住所も、業務もそこで行う
2.3.の方法では、銀行口座が開設できないケースが多々あります。
今、バーチャルオフィスや、コ・ワーキングオフィスを展開する企業は、非常に乱立しており、開業をする方をターゲットに、これらの企業は積極的に営業を仕掛けてきます。しかし、
バーチャルオフィスや、コ・ワーキングオフィスの最も大きなリスクは、銀行口座開設が最ももしにくい点にあります。
バーチャルオフィスや、コ・ワーキングオフィスを展開する企業の営業の方が、積極的に営業を仕掛けてきたとき、私は、
「そのやり方で、本当に銀行の法人口座は開けるのですか?」
と聞くようにしています。
その瞬間、殆どの営業の方は、一瞬で、それまでの営業トークの勢いが落ちます。
「それは、御社の自己責任で・・・」
と、“もごもご”になり、帰ってしまいます。
今、すべての銀行(地方銀行や信用金庫も含む)は、オレオレ詐欺やマネーロンアリングなどの犯罪に、多数の事業用で作られた銀行口座が利用されていることから、新規の事業用普通預金口座の開設が、年々、難しくなっています。
そのため、銀行に事業用の口座の開設を申し込むと、銀行は、どこも、直ぐには作成をしてくれません。必ず、事務所を確認し、事業実態を確認します。
つまり、銀行の担当者が、事務所を確認しているのです。
オレオレ詐欺やマネーロンアリングに利用されている銀行口座が、バーチャルオフィスやコ・ワーキングオフィスで開設されていることに鑑み、これらの事務所実態のないオフィスを事業用に選ぶと、銀行の「警戒」が一気に上昇します。
銀行は、会社の登記や、ホームページ以上に、事務所で、きちんと営業の実態がある会社が口座の開設を申請してきているのかを、確認しているのです。
従って、自宅に掲示を出し、事務所にするほうが、実は、銀行の担当者は、安心して口座開設に応じます。
特に、事務所の実態がないバーチャルオフィスに会社の本社住所を置くことは、銀行取引だけでなく、会社の取引先との信用も得られせんので、注意してください。固定の机や部屋がない、コ・ワーキングオフィスも、同様です。
個人情報公開の観点
一方、
1.自宅に掲示を出し、事務所にする
この1.の方法の最大のデメリットは、事業のホームページなどに、自宅の住所が公開されてしまう点にあります。事業は、事務所の住所地を公開せずに、遂行することは、ほぼ不可能です。
2.バーチャルオフィスを契約して事務所の住所とし、業務は自宅で行う
3.コ・ワーキングオフィスを契約し、事務所の住所も、業務もそこで行う
4.レンタルオフィスを契約して事務所にする
5.オフィスを契約し、事務所にする
2.以下の方法は、その点、しっかりと、自宅と事業を分けられるというメリットがあります。特に、女性の方や、家庭がある方の場合、自宅を事務所の住所にするデメリットの最大の点は、ここにあります。
一番、気になる、費用面
事務所のイニシャルと、ランニングコストでは、
1.自宅に掲示を出し、事務所にする
2.バーチャルオフィスを契約して事務所の住所とし、業務は自宅で行う
3.コ・ワーキングオフィスを契約し、事務所の住所も、業務もそこで行う
4.レンタルオフィスを契約して事務所にする
5.オフィスを契約し、事務所にする
下にいけばいくほど、高くなります。
特に、5.の方法で、事務所を出す場合、収益があがるまでのランイングも相当見込む必要がありますから、副業といえども、資本金を300万円以上準備できる方以外は、やめたほうがいいでしょう。
業務の効率性
自宅は、プライベート空間であり、家庭の場です。
そのため、自宅を事務所にすると、どうしても、プライベートと業務が未分離となり、業務効率が落ちます。この点からいうと、2.以下の方法によることがお勧めです。
特に、
3.コ・ワーキングオフィスを契約し、事務所の住所も、業務もそこで行う
4.レンタルオフィスを契約して事務所にする
これらの施設は、業務に必要なインフラが完備されており、契約をすれば、すぐに仕事がスタートできる点が、メリットです。
1.自宅に掲示を出し、事務所にする
2.バーチャルオフィスを契約して事務所の住所とし、業務は自宅で行う
5.オフィスを契約し、事務所にする
1.2.5.の方法は、事務所として利用するインフラを、揃える点で、準備が必要です。
一方、子育てや、介護など、自宅にいる時間を確保しなければならないかたの場合、寧ろ、自宅で仕事をできるようにしたほうが、よいでしょう。
もちろん、業務のための個室が自宅でとれるか、同居する方の協力がえられるか、など、それぞれの方の環境で、変わってきますね。
何を重視するかで、自分にあった方法を考えましょう
それぞれの方法には、メリット・デメリットがあり、自分に最も適した方法で、事務所を選ぶ必要があります。
自分にあった事務所選択の方法が、わからないという方。
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