白毫銀針のいただき方
春分を迎えましたね。
昼夜の時間が同じになり、陽がさらにのびてゆくころ。
新型ウイルスへの心配で
桜が咲きはじめ春を満喫したい気持ちが
今年は少し控えめです。
免疫力を高めることの大切さが注目されています。
お茶もその一つとして役に立ちます。
お茶の良い香りを吸うことで気を巡らしてくれます。
さらに身体があたたかくなるお茶をいただくことで
体温を高く保ち免疫力が高められるといわれています。
おすすめしたいお茶はいくつもありますが、
この度は、広東省の烏龍茶、「単欉たんそう」を紹介します。
ひとつの叢ごと香りを区別して名前を付けているので「単欉」。
香りが高いので、淹れていただいたお茶を目の前にすると
思わず香りを深く吸い込み、自然と深い呼吸をして気を巡らしてくれます。
お茶の葉の量は、蓋碗の容量に対してこのくらい。
容量は個体差がありますので、割合を目安とします。
条索状とよんでいる釘のように長さがある形に仕上げられているので嵩張って見えます。
湯の温度は高く沸騰したものを使います。
湯を注ぐとその瞬間から馨しく香ります。
間髪いれずに水面に浮いてくるアクとよんでいる小さな気泡を蓋碗、または、茶壺の蓋で取り除いてください。
取り除いたアクは、やかんの湯で水盂に流します。
アクを取りましたら、茶を茶杯に注ぎお召し上がりください。
魅惑の香りが広がり、余韻が続きます…
この単欉ならではの香りの響きを「山韻」と呼んでいます。
この度は、「黄枝香」という梔子を思わせる香りの単欉を淹れました。
まさに梔子の花が自然に咲いているかのような香りが漂います。
有名なものは蜜蘭香、他にも杏仁香、芝蘭香、肉桂香、桂花香、通天香などがあります。
銀花香は、近年名前が変更されて新しく付けられました。
魅力的な香りがたくさんある単欉についてまた改めて紹介させていただきたいと思います。
お茶の時間を楽しみながら、免疫力を高めて、菌を寄せ付けない体になれますように。