あたたまりたいと思う時にいただきたいお茶 千両茶の淹れ方
雨水を迎え春めいてくるころとなりましたが、
温かくなりましたり、寒くなりましたり、体調管理が難しい…
そんな時は、ほっこりと温まる岩茶を淹れましょう。
福建省武夷山の岩がゴロゴロしているところに育つ烏龍茶「岩茶」をいただいていると
次第にほっこり温まってまいります。
透明感のある輝く水色が美しいです。
現地では、蓋碗にたっぷりと茶葉を淹れて10煎以上いただきますが、
日本の方でしたら蓋碗に半分くらいの茶葉がちょうどよいです。
お湯は、沸騰させて熱々を。
しっかりと焙煎されているので高い温度で香りと味を引き出して。
この度の茶葉は、福建省武夷山市茶葉科学研究所 大紅袍伝統技芸伝承人劉國英氏監修の茶葉なので、
一煎目からいただきましたが、
一般的には、一煎目は流して二煎目からいただきます。
水仙種なのでアクがでるため、アクがあれば蓋碗の蓋ですくい、
薬缶の湯で流します。
写真の量の茶葉でしたら、10秒ほど待つと丁度良い加減。
お好みでもっと濃い味が好きでしたら、時間を長く。
淡い味がお好みでしたら時間を短くしていれます。
1煎淹れる度に10秒ごとに長くしていくのが目安です。
茶葉を見るとしっかりと焙煎されたのが分かります。
滋味深い茶ですので、何煎もいただいた後に茶殻をお鍋で煮出していただくのもおすすめです。
1999年に世界遺産に選ばれた豊かな自然環境に育まれた武夷山の茶。
夕方になると岩山の冷気が辺りに広がり、
朝になると朝日に照らされた冷たい空気は霧となり、
茶葉の芽葉を包みます。
そして、昼には気温が上がり、夕暮れになるとまたひんやりとした空気。
岩茶の香りの響きを表す言葉「岩韻」の余韻に浸り、
ほっこりと温まる岩茶をおすすめします。