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ミドル&シニアの抗重力トレーニング。脚はどのように鍛えるのが得策か?

八巻稔秀

八巻稔秀

テーマ:ミドル~シニアのトレーニング理論&実践

こんにちは、フィットネストレーナーの八巻です。

姿勢改善や体の機能向上を目的としたトレーニングを提供するトレーナーです。
都内でパーソナルトレーニング指導のほか、
藤沢市にある神奈川県立スポーツセンターなどで
グループエクササイズの講師をしております。


前回に引き続いて、
抗重力筋のトレーニングについてお話を進めさせていただきます。


脚の筋肉は鍛えた方がいい。ではどこを一番鍛えるのがいいのか?




前回は、鍛えるべき抗重力筋の最たるものとして、
身体を上へ引き上げる筋肉を鍛えるべきというお話をしました。
高齢者は抗重力筋を鍛えることが大事と言うが・・・①

年を重ねると、だんだん姿勢が悪くなってきがちですが、
姿勢の悪化は、立ち姿勢や座り姿勢の時に、
体幹部が重力に抗えずに崩れているからで、
それが反り腰や猫背になっているのです。

ですから、伸びをするなどして、身体を上へ引き戻す作業こそがまず必要なのです。

それで崩れた体幹部をまず整えるわけです。


整えたところで、負荷をかけてあげれば、姿勢保持の筋肉が強化され、
姿勢が徐々にくずれにくくなる事が期待できます。
この方法はまた追々ご紹介出来ればと思いますが、

今回はもう一つ大切な抗重力筋についてです。

抗重力筋としてもう一つ大きな括りで挙げられるのが、
脚の筋肉です。
大腿四頭筋というももの前側の筋肉や、お尻やハムストリングスといった
股関節後ろ側の筋肉などが代表的な筋肉です。


確かに足腰の筋肉が衰えると、生活に支障が出る事もあり、
鍛えたい筋肉ではあるのですが、
筋肉を鍛えることだけに捉われると、
使えない筋肉が増えるだけになるので注意しなくてはいけません。


よく各所の教室などで行われている「足上げ動作」は、
正直私はシニアの方々にはあまりやらせても効果は薄いエクササイズだと考えています。


脚を上げる筋肉はむしろ必要十分。逆の筋力が足りていない。




シニアになるとつまづきやすくなるから、
足をしっかり上げられるように鍛えておこうという事なのだと思いますが、
つまづきやすくなる理由はまた違うんですね、実は。
これも説明が必要になるのでまた別の機会にしますが、
シニアの方が鍛えるべきは、脚を上げる方ではなく
むしろ逆で、脚を前から後ろに振る方の動作で、お尻やもも裏の筋肉を鍛えるべきです。


脚を上げる方の動作って、現代人はみんなどちらかというと得意なんです。
座っている時の姿勢って、胴体に対して股関節が90度くらい曲がっていますよね?
これ、立って脚を上げているのと同じ格好ですよね?


椅子に座っていると、体に対し脚は90度

脚上げ動作はいつもしている「座り姿勢」をさらに鍛えているだけ。




むしろここから股関節が180度になり、胴体と太ももが直線になる方向へ脚を動かす事の方が
年をとってくるとどんどん出来なくなってきます。



脚が胴体の真下に伸びると、すなわち「まっすぐ立った姿勢」になります。


年を重ねても背筋ピン!の人は、これがきちんと出来ています。


姿勢よく立つためには、脚を上に上げる動作ではなく、後ろへ振る動作が必要なのです。
この動作は前に進むためにも欠かせない動作です。




ですから座ったまま膝上げの運動なんかする位なら、
何かにつかまってでも椅子から立ち上がる運動をたくさんやった方がいいと思います。



今回はここまでにします。

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八巻稔秀
専門家

八巻稔秀(スポーツトレーナー)

TYカラダ調整セラピー

独自のエクササイズ「カラダ調整体操」をベースに、体のゆがみを本来の形に整え、正しい姿勢や動作へ導くトレーニングメニューを提供。スポーツイベントや出張指導で、生き生きとした日常を応援します。

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