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新谷千里

高利益を出すスーパーマーケットにするコンサルタント

新谷千里(しんがいちさと) / 経営コンサルタント

有限会社サミットリテイリングセンター

コラム

ハレ商品実践指南 【食品商業11月号・青果部門】・商業界・原稿

2015年10月12日 公開 / 2017年9月8日更新

テーマ:スーパーの営業戦略

コラムカテゴリ:ビジネス

15年末商品化提案


消費の二極化ということが頻繁に言われるようになっている。が、しかし、ここで間違ってはいけないことは、「無理してでも買いたい」「これは、価値が有る」と感じる商品やサービスには、お客はその判断でお金を払って買ってくれるということである。
それと、消費の使い分けにフォーカスしたい。ひとりのお客でも、我慢して買わない物(価格を優先し節約するもの)と、無理してでも奮発して買いたい物(価値を優先するもの)とがあることを理解したい。

特にハレの日に、お客様の期待を越える、今までなかった商品やサービスを提供できれば、新たな消費につながる可能性が確実に高くなる。(需要創造)
年末年始商戦については、特にクリスマス商戦から、しっかりと売場の販売展開計画を作り上げて、売り込みを掛け、新たな商品やサービスによる売上作りにチャレンジしてもらいたい。
売り手が「売りたい商品」ではなく、お客が「買いたくなるような商品」ということにコンセプトをつくり、価格よりも、商品の価値提案に軸足をおいて商品化や売場の演出を考えたい。

クリスマス商戦のターゲットの設定として考えるのは、ケーキ作りなどで子供達との素敵な思い出を作りたい小さい子供を持つお母さん、そして、そのことに気付いていないお母さん達。孫の喜ぶ顔が見たいお祖父ちゃんやお祖母ちゃん。
そして、小さい子供を持つお母さん達のグループ(ママ友)である。

クリスマスには、食卓のテーブルを彩る、カットフルーツの盛り合わせと、手作りケーキの提案。そして、肉料理などや、その付け合せに欠かせないサラダの提案をすることをお薦めする。

手作りケーキの提案


家族でクリスマスケーキを作るということは、単なる作業ではなく、『家族の思い出づくり』なのである。
カットフルーツ売り場では、大きいサイズのPOP(『手づくりケーキで思い出作り』など)を作成し、ケーキ材料などと関連陳列を行う。
また、手づくりケーキの調理見本を展示して、『お客の行動を促す努力』をするとより効果的である。

思い出作りPOP             
①手作りケーキの提案POP 
ケーキ関連陳列
②カットフルーツとケーキ菓子材料との関連陳列
手作りケーキ
③調理見本を兼ねた、手作りケーキの販売

また、実際にケーキを作って、販売することも考えたい。(菓子製造業の許可が必要)
季節のフルーツをたっぷり使ったケーキは、彩も綺麗で健康的。女性や子供達には人気が高い。

クリスマスと年末には、苺に次ぐ売上高をつくる店舗もある。是非高い目標設定を行って実行してもらいたい。
アイテム的には、パイナップルやキウイフルーツ、メロンなど通常のアイテムをベースにして、容量、グレードの上から、盛合せパックで3SKU以上の品揃えを考えたい。
また、事前に商品の写真撮りを行い、予約注文用の店内掲示用POPや注文用のリーフレットなどを作成し、店内告知を11月より行い、期間全体の売上アップを計画し、実行することを強くおすすめしたい。

カットフルーツ盛合せ


カットフルーツ・大盛り
①メロンやパイナップルなどの商品特性を活かし、商品の特性を生かした飾り切りを行う
②各アイテムの持つ色を活かして、カラーコントロールを行い盛り合わせる
③パイナップルの葉(飾り切り)やデンファレなどの花を付け合わせて飾ると豪華さが一挙に増し根入れも高く設定しやすい

カットフルーツ大盛り
④グレードや量目などから、各用途に使い分けができるような品揃えを行う

カット野菜セット(鍋物用、サラダ用など)


何かと忙しくて時間が足りない主婦の助けをするのがカット野菜である。この時季、『簡単・便利』な商材は、確実にそのニーズが高まる。

①トマトとバジルとベビーリーフとモッツァレラチーズのサラダの提案
②サラダコーナー、カットフルーツコーナーなど複数箇所で展開する

サラダ用カット野菜は、ベビーリーフやスプラウト等との関連購買を促し、客単価アップをはかる。
サラダは勿論、各種揚げ物や肉料理などの付け合せには欠かせない。また、料理の豪華さを演出するアイテムとしても欠かせない。

特に、調理見本や美味しさを演出する写真入りのPOPを活用して、使っている食卓や盛付けシーンなどを見せることによって、お客の購買行動を促す努力をすることが効果的である。


鍋料理用カット野菜は、白菜、白ネギ、各種菌茸類を中心に、容量の違いで3SKU程度は品揃えしたい。その他、寄せ鍋からシチューなど各種煮物料理に使えるきのこセットや、白菜のザク切り使用提案(1cm程度にカット)を行うと、量的に多く食べられるため、単品の単価アップも可能であり、提案を強化して欲しい。

③鍋物用カット野菜セット(大、中、小) 1人用から4~5人用の3タイプのパックを揃える
④週末、祭日(前日を含)を中心に大パックの量を増やして売場展開する

曜日回りなどから来る販売計画(簡単なもの)


予約販売は、カットフルーツの盛合せを中心に11月より売り場とサービスカウンターなどで行う。
売場展開としては、18日、19日、20日の週末や23日(水)の祭日から、ママ友仲良しグループなどのパーティを行うことが予想される。折込みチラシやメールなどで情報提示を抜かりなく行って効果を高めたい。


★★★★★『スーパーの営業戦略』 その他の参考記事★★★★★

■ 参考記事はこちらから、ご覧ください ⇒ スーパーの営業戦略 


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