秀光ビルドが工事の「見える化」を宣言しました
構造計算を行わなくても建築確認申請は出来てしまう。
プロが設計しているから間違いないだろうとか、素人が見ても分からないから、と構造計算をブラックボックスにしてしまうのは危険です。
一度、ご自宅の建築確認申請書を見直して下さい。画像の様な図面が添付されているでしょうか。
別に色は白でも黒でも何でも構いません。家の間取りと似たものに、何やら斜線の様なものが周囲に引かれている図面があるでしょうか。あれば、構造計算を行っているかどうかは別として、構造検討はされている様です。
民間の検査機関によっては、検査義務が無い事を良い事に、配置図・平面図・立面図・断面図だけで、構造図を添付せず、確認申請を受け付けてしまう機関もあります。
建築基準法では構造計算を行う事を義務付けしていますが、申請義務が無い為に構造計算をしたかしないかは、建築士の良心に委ねられています。姉歯事件の場合は構造計算書を詐称したので問題になりましたが、木造住宅の様な小さな建物の場合、詐称せず構造計算を行わなくても、合法的な建築確認申請書として通用してしまうのです。
構造計算すら行わず、ヤマカンで家を建てられてしまう可能性があるのです。
工事に掛かる前に構造計算書を見せてくれと云いましょう
これから家を新築する場合、工事に掛かる前に必ず「構造計算書を見せてくれ」と云いましょう。適当な理由を付けて開示に難色を示す様な事があれば、構造計算を行っていない可能性が高いです。建築士は建築主に対し工事が適正に行われているか報告する義務を負っています。そんな事をしたら人間関係が壊れてしまうとか遠慮せず、堂々と構造計算書の開示を要求しましょう。
見ても分からないと思うのであれば、第三者にチェックしてもらう方法もあります。ざっと見るだけであれば、お問合せ頂ければ無償で拝見いたします。
構造計算をしなければ、地震で倒壊する建物が無くならない
木造住宅の様な小さな建物は、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と変わらない構造計算(応力度計算)を行わず、耐力壁の数量だけチェックを行う筋交い計算と云う簡易な構造計算も認められています。それだけでも何もしないよりはマシですが、筋交い計算で適法となった建物でも、応力度計算を行えばアウトとなる場合が少なからずあります。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造と同等の耐力を木造にも求めるのであれば、応力度計算をするよう依頼しておきましょう。
これから新築する家はほぼ間違いなしに南海地震に遭遇します。構造計算費用を惜しんだばかりに後々の憂いを残す様な事は止めましょう。