木造耐火建築物を建てています。
設計事務所とつくる家は苦労する
設計事務所と共に家をつくる場合、建売住宅を買うときと比べて労力が必要です。
暇を見ては住宅についての勉強をしなければなりません。正直云って鬱陶しいです。
建売住宅は全てお任せでコトが進んで行きますのでお手軽です。
では何故苦労する事を選んでまで、設計事務所と家造りしなければならないのでしょうか。
これは家を長持ちさせるために通り過ぎないといけない儀式の様なものです。
住宅について勉強すると先ほど言いましたが、なにも構造や温熱環境の問題を勉強するのではありません。
数字で表現できる性能は、専門家に任せておけばよいのです。「耐震等級3温熱等級4」をお願いします。と云えばそれで事が足ります。
勉強して頂きたいのは、ご自分がどの様な家に住みたいのか?と言う問題です。
ここを省略して、他人任せにして家を建ててしまういると愛着が沸きません。愛着が湧かないと、家が古くなってきた時に飽きてしまってローンが終わる頃、構造的にはまだ大丈夫なのに、解体されて建て替えられてしまう家になってしまうのです。
一つ一つ吟味した思い入れがだんだんとカタチになっていくのは何物にも替え難い喜びです。
間取りプランだけ考えても目からウロコの問題提起があります
自分の事は自分が一番よく知っている。と思っている方が殆どだと思います。しかし、住宅のプランをしてみると意外に自分の事が実は分かっていないのだと痛感されることになります。
間取りの計画は、日頃自分は何をしているのかをしているのかと言うところから始まります。朝起きてまず何をするのか。洗濯するとき、どの部屋とどの部屋を行き来するのか。買い物から帰って来て何をするのか。
普段は何も気にせず当たりまえの様に行っている作業が本当に自分の理想の暮らしなのか。
そう言ったありふれた行動の中に、改善点を見出し新しい家に造り込む作業が設計事務所とつくる家造りです。
建売住宅のチラシや、ハウスメーカーの間取り集の中に、貴方の理想の間取りはありません。
人の顔がそれぞれ違う様に、住む人によって間取りは全て違うのです。
貴方は他人の顔のままで満足出来ますか?
こだわりたい点について語り合い、愛着を家に注ぎ込む作業をしなければ、長持ちする家にはなりません。