住まい再好築【今どきの家は何故和風住宅が減っているのか】
ワンフロアで間取りが収まらない場合
普通に考えると一階には玄関・ホール・リビング・ダイニング・キッチン・風呂・洗面・トイレ・収納と云ったスペースが必要ですが、敷地が狭いと間取りも狭い部屋の連続となります。それでは理想の間取りには程遠い間取りとなりますので、何かアイデアを出す必要に迫られます。一階から溢れた空間を二階へ持って上がるのが、普通の考えですが、キッチンを一階にダイニングを二階と云う訳にもいきません。
そこで、上下の動線を出来るだけ負担なく動線を確保しながら、部屋を上下に振り分ける方法としてスキップフロアが考案されました。ダイニングを一階に、中二階にキッチン、二階にリビングと云った間取りです。
デッドスペースをどう活用するかが成功の決め手
中二階を設けると上下に天井高さの中途半端な空間が残ってしまいます。斜面地とかでしたら、斜面を利用して中二階を造る方法もありますが、平地ですと部屋には出来ない中途半端な高さの空間が残ります。通常の天井高の必要のないガレージや、掘り下げれば何とか利用できそうな水回り空間を配置したりして有効利用する努力が必要となります。
不利な耐震性能
平面的に不整形な空間となりますので。地震時に水平に働く地震の力の流れが複雑になります。地震の力は固い床面に集まりますが、平面的に整形であると素直に柱に伝わり地面へと流れますが、スキップフロアですと柱の中間の位置に床が取付いていますので、柱の中央に予期しえないモーメントが発生します。スキップフロアを支える柱は通常以上に剛性を高めないと地震に弱い建物になってしまうのです。