秀光ビルドの家に調査に入りました
対面キッチンの人気がありません
少し前までは対面キッチンのメリットが喜ばれ、「これからのキッチンは対面キッチンでないとダメ」と云った声を多く聞きました。
今はその反動で、対面キッチンのデメリットが強調され、キッチンレイアウトは混沌の時代を迎えています。
そこで対面キッチンのメリットデメリットを整理してみましょう。
【メリット】
炊事していても家族と向き合える(居間のテレビを見ながら炊事が出来る)
独立キッチンよりも配膳が容易
DKスタイルのキッチンレイアウトよりも流し台上の雑多なものを隠し易い
独立キッチンよりも明るい
等々が挙げられますが、なんと云ってもキッチンがリビングと対面出来る事でしょう。
これ一つとってみても、主婦の家事負担を精神的に軽減させる効果は絶大です。
【デメリット】
独立キッチンと比較して雑多なモノがリビングから見えてしまう
DKスタイルと比較して配膳が面倒
DKスタイルよりも広いスペースが必要になる
特にリビングを広くと云う生理的欲求から、キッチンがどんどん圧迫され対面キッチンは「ダメ」の烙印を捺されている気がします。
今回の我が家の改造は独立キッチンから対面キッチンへの改造でした。
閉鎖型の疎外感を感じる独立キッチンから解放型の対面キッチンへの改造です。
ではどの様に対面キッチンのデメリットを克服したのでしょう
<独立キッチンと比較して雑多なモノがリビングから見えてしまう>
キッチンには二つの機能があります。一つは云うまでもなく炊事としての機能です。もう一つは食糧及び調理器具を収納する倉庫機能です。雑多なモノの正体は殆どが食糧及び調理器具です。またそれらの殆どは炊事する時には必要ですが、特にずっとキッチンにあり続ける必要のないモノです。
そこで、独立キッチンを収納スペースと炊事スペースに分離し、炊事スペースのみリビングに対面させました。
そうすることで、独立キッチンの隠匿性をそのままに、疎外感を感じないキッチンが出来上がりました。
<DKスタイルと比較して配膳が面倒>
対面キッチンの対面に食卓テーブルを設けると、確かにDKスタイルと比べ配膳が面倒です。対面にはカウンターを設け朝食程度の簡単な食事のみをそこで済ませ、夕食は居間に設置した堀座卓で取るようにしました。対面に回り込まず横移動のみで配膳が可能になり、DKスタイルと遜色ない配膳が可能になりました。
<DKスタイルよりも広いスペースが必要になる>
今回も、独立型キッチンと比較すれば、キッチンスペースの面積は増大しています。しかしリビングのスペースは逆に広くなっています。面積が狭くなったのにリビングが広くなるとはどういう事でしょうか。
答えは簡単で、不要な家具を処分したのです。それまでの居間には、殆ど使わないピアノや本棚・テレビ・整理棚が跋扈し人がまともに寝転ぶ余裕もありませんでした。そこで、テレビ以外の家具は納戸に収納し、ピアノは娘に引き取ってもらいました。家具の無い空間は広々としています。リビングは広くするよりも、家具を減らす努力をする方が快適に過ごせます。