形骸化するリビング

福味健治

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テーマ:【賢い家造り】

最近リビングのあり方が問い直されています。一般的な概念としては、個室に対するリビングと云う意味で、家族の集う場所ととらえていますが、子育てがひと段落した家庭ではリビングに家族が集う事が無くなってきているのです。
食堂とリビングが分離した間取りでは顕著にその傾向が現われます。朝食時は個室から食堂へやってきて食事を済ませるとそのまま外出します。夜も家族の居場所は個室がメインで、帰宅して個室に直行して夕食時に食堂に来るだけで、食事を済ませるとまた個室に引きこもります。ソーシャルネットワークが普及し、家にいても家族以外の人とのコンタクトが容易になり、また同世代の意見の合う人とのコミュニケーションの方が面白い為、家族間の会話もなくなってきています。
リビングは家族間で日々の出来事や、悩み事、将来の夢等々を語らう場所として欠かせない空間でした。テレビが普及して会話の内容が変わっても、リビングは家族の集う場所でした。テレビがリビングの主役の座を奪われ、パソコンやタブレットが個人の情報収集ツールとして一人一人に行きわたりますと、家族がリビングに集う意味もなくなってしまいます。

私が帰宅すると、リビングにいるのは妻だけと云う日が日常になってきました。今後のリビングは家族が集うと云うよりも、主婦の空間として特化させる方が、快適な空間になるのではと考えています。

子育て世代は今でも、従来のリビングが必要だと思っていますが、子育てを終えた家庭のリビングのあり方は、パブリックスペースの意味合いを薄めても、主婦に特化させた方が居心地はよくなりそうです。

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福味健治
専門家

福味健治(一級建築士)

岡田一級建築士事務所

どうして良いか判らない貴方の為に、私はここにいます。まずは、お友達になりましょう。そして悩みや夢を語り合いましょう。理想の家造りはそこから始まります。私は友達を裏切りません。無料相談大歓迎。コラム必見

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