ハウスメーカーの比較検討法

福味健治

福味健治

テーマ:【賢い家造り】

【住宅展示場では良い家かどうかわからない】
家造りを思い立った時まず考えるのが住宅展示場巡りではないでしょうか。実物をみるという事は説得力があり、夢を膨らませるのには好都合です。
しかし、自分を取り巻く現実とのギャップで、空しさを感じる方も多いでしょう。また展示場にあるような、建物を建てられる環境にあっても、本当に自分に合っているのかどうかは、判らないものです。なぜならば、展示場の営業マンは自社の良い事は云っても、決して悪い事はいいません。結局のところ、営業マンの熱意とか、相性とか会社のブランド力とか、住宅に関係のないところが判断の決め手になっているのです。色々なカタログを比較検討したつもりになっていても、知らず知らずのうちにブランド戦略に組み込まれています。

【カタログデータもあてにはならない】
各社のカタログを集めて、検討したとしてもカタログデータの信憑性がどれほどあるのでしょうか。例えばQ値です。Q値はその建物の温熱性能を左右する重要な数値で、各社Q値○○と公表して性能の良さをアピールしています。しかし、カタログに掲載されているQ値は、今から造るあなたの家のQ値であるとは限りません。Q値はサッシュの性能や断熱材の性能だけでは決まらないのです。外壁の表面積やサッシュの開口部面積が大きく影響します。標準仕様の標準の間取りであればカタログデータ通りになるでしょうが、オリジナルの間取りでサッシュの性能や断熱材の性能を固定すれば、必ずQ値は変動します。世の中に同じ条件で同じ間取りの家が二つとない為、判らないだけです。

【比較検討は同じ土俵を造ることから始まる】
比較検討をしようと思えば、自分が家にどの様な性能を期待し、どの様なライフスタイルを実現させたいか具体化する必要があります。自分でこれはと思う間取りを作って、その間取りで目標とする温熱性能や耐震性能を定め、その後に各メーカーに見積もりを発注して、値段の比較検討を行うのです。自分で自分の家の基準を造ってしまえば、あとは値段の比較だけをすれば、どのメーカーが良いのか簡単に知る事が出来ます。
建築主になり代わり、その様な作業を行うのが建築家であり、設計事務所です。建築に興味のある方はご自分でされるのも良いでしょうが、普通は専門家に任せた方が楽です。

【同じ土俵を造るには余計な費用が掛かる?】
設計事務所に設計を依頼すると余計な費用が掛かると思っていませんか?自社で設計施工する方が経費が安く上がると思い込んでいませんか?
実情はそうではありません。
例えば、自社で設計施工するから安いと云われても、安い高いをどの様に判断できるのでしょうか。世間相場を考えて「こんなもんだろう」程度しか判らないのではないでしょうか。設計料を払っても、マイ基準を作った方が、同じ土俵で各社の比較検討が出来るのです。時には最高値の業者と最安値の業者では数百万円の差が出る事もあります。
もしかしたら、カタログの豪華さや営業マンの愛想の良さで、数百万円も余計に支払う事にもなるのです。
設計事務所の設計費は間取りを考えて仕様を決める程度なら十数万円程度です。建築主の夢の間取りを具体化して一つの土俵を造るには、設計事務所は良いパートナーかと思います。

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福味健治
専門家

福味健治(一級建築士)

岡田一級建築士事務所

どうして良いか判らない貴方の為に、私はここにいます。まずは、お友達になりましょう。そして悩みや夢を語り合いましょう。理想の家造りはそこから始まります。私は友達を裏切りません。無料相談大歓迎。コラム必見

福味健治プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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