秀光ビルドの家に調査に入りました
家造りを思い立った時、知り合いに相談する人がいない場合、真っ先に思いつくのは住宅展示場へ足を運ぶことでしょう。大手メーカーと云う安心感とブランド力は魅力です。
しかし、その圧倒的な宣伝力を支える経費が全て、建築主が負担していると思えば、価格のどれくらいが建物自身に投入されているのか疑問に思えて来ます。
次に、インターネットで地場の工務店を探します。そして評判やこだわりに注目します。しかしいくら良い事が書かれていても、ネット情報の信ぴょう性にも疑問が残ります。
結局のところ、お財布の中身と営業活動の印象だけで、何処に依頼するか決められているのが実情かと思っています。
宣伝力では圧倒的なハウスメーカーも、全体着工件数のシェアを見れば大した事はありません。最近の年間着工件数は、60〜70万件程度ですが、ハウスメーカートップ企業でも年間着工件数は2万件に達していません。プレファブ業界全体でも10万件に届くか届かないかと云うところです。
ハウスメーカーや地場の工務店は、自社の得意な家造りを勧めます。何も分からなくて家にこだわりの無い人であれば、それに乗っかると言うのも一つの方法です。しかし、大金を投入するのに何もかもお任せでは面白くないのではないでしょうか。
もっとスマートな家造りの方法はないのでしょうか?
私たち建築家の立ち位置はそこにあると考えています。建築家自身は家を建てる事はしません。工事は工務店さんにお願いします。私たちは建築主の要望を専門用語に訳し工務店さんが理解し易い様に設計図書にまとめます。そして、設計図書通りに建物が仕上がっているか現場を監理するのが仕事です。
建築家は自分の得意な工法を勧めると言うことはしません。建築主の予算と要望に沿った最適な工法や家造りを提案します。あまりこだわりのない機能はばっさりカットし、気にしているこだわり部分だけにお金を投入すると云った事も可能です。使わないアプリの沢山入った高価なパソコンよりも、アプリは多くないけど高性能で安いパソコンの方が、使いやすくはありませんか?
設計料がもったいないと考えるのは早計です。建築主の側に立つ専門家として工事費の予算管理も建築家は行います。工務店さんから提出された見積もりが安いのか高いのか、ご自分自身で判断出来るでしょうか。
また、競争見積もりするにしても、設計図書と云う同じ基準がなくて、見積もり比較が出来るでしょうか。
そう言った問題点を解決するために私たちの存在意義はあるのです。