ローコストなエコの家の7年後
昨日、住宅性能表示制度の構造躯体の検査を行いました。
建築基準法でも、上棟検査が行われますが密度は住宅性能表示制度の検査の方が詳細に検査されます。
基準法の検査であれば、構造に関する検査は筋交い位置とホールダウン金物の有無程度ですが、住宅性能表示制度の検査は、上記は当然として、梁伏せの確認・釘ピッチの確認・部材寸法の確認等々詳細なものまで含めると、30項目程度のチェック項目を検査します。
私も監理者として、自主検査を行いますが、それでも毎回何箇所か指摘を受けます。検査は一人の人間が行うのではなく、出来るだけ多くの専門家のチェックの目を通すと云うのがリスクヘッジになるものと考えます。
住宅性能表示制度は、「住宅の品質確保の促進に基づく法律」と言う法律の中で規定された制度で、東日本では定着しているのですが、何故か関西圏では普及が進んでいません。認知度が低い事も然ることながら、熟知した技術者が関東圏に比べ圧倒的に少ないのが、主な理由かと考えます。
建築基準法さえ守っていれば、関東大震災程度の地震まで耐えられるのだからそれで充分。と考えるのは早計です。阪神大震災や東日本大震災では関東大震災を上回る地震波(重力加速度)が観測されています。
建築基準法は、建物強度の最低基準を定めた法律であって、この法律が守られていれば、建物が倒壊しても施工者に責任は無い。と言う施工者保護の意味合いが強くなった法律になっています。
これから、新築される方は、南海地震や上町断層に代表される直下型地震に遭遇する可能性が今まで以上に高まっていますので、住宅性能表示制度の導入を是非ご検討ください