ペンキと生地仕上げ

福味健治

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テーマ:【賢い家造り】

自然素材を多用すると、悩むのが表面仕上げです。
新建材は素材そのものに仕上げが施されていますので、何も悩むことはありません。しかし、一旦禿げたり傷み出すとリペアが効きません。つまり新しい時が最も美しい材料で、古くなればリフォームして取り替え無ければ、綺麗にする術はありません。
自然素材は表面仕上げが何も施されていません。そこで、洋の東西を問わず様々な塗装材が用いられています。西洋の塗料の代表はペンキです。木の表面を保護し傷めば塗り替えるだけで、何度でも新しくすることが出来ます。日本にもペンキと同じ効果を出す塗料として漆がありますが、ペンキ程多用はしません。
それよりも、生地をそのままにする事の方が多いようです。
社寺仏閣では柱や梁に朱を塗りますが、住宅は生地仕上げです。その代わり、カンナが発達して表面を光らせる程加工する技術が発達しました。
床にしても柱にしても、乾いた雑巾で乾拭きするのが、手入れ方法です。そうすることで日焼けや汚れも目立たない深みのある色に変わっていくのです。つまり新しい時よりも古くなればなるほど綺麗になるのです。
京都の岩倉に実相院と云うお寺があります。そのお寺の床は桧張りで何の塗装もしていません。しかし手入れが良く、黒光りしていて庭のもみじを映し出す程です。

古くなればペンキを塗るのか、古くなるほど綺麗になる方法を選択するのかは、好み次第ですが、家にこまめに手入れする事が美しさを保つ事に違いはありません。
新建材は手入れしなくても綺麗ですが、一旦、色が禿げたり傷が入ってしまうと、元に戻すのに大きな出費を伴います。

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福味健治(一級建築士)

岡田一級建築士事務所

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