住まい再好築【今どきの家は何故和風住宅が減っているのか】
一度は聞かれた事のある定説です。ホントでしょうか?
根拠はマンション等の間取りでトイレ・洗面・ユニットバス・キッチンが近接しているとこからでしょう。マンションは、上下左右に隣室が密着しています。密着して余剰スペースが無いところに、何処からか水道管やガス管・排水管を通さなければ、トイレもキッチンも機能しません。
そこで、一階から最上階まで縦に通る設備配管スペース(PS)が必要となるのです。間取りの中にPSがあればそこに配管を横引きして繋げてやれば、何処にキッチンやトイレを造っても立派に用を足せます。
但し、この横引きの配管がクセ者です。先程も書きましたがマンションは四方が隣室です。排水管等を横引きしようと思えば、床を二重にして床下を設けて通してやる必要があります。横引きする距離が長くなるほど、二重の床を造る面積が大きくなり、それが費用の増大を招くのです。そのために水回りを集中させて、二重床を造る面積を最小限に抑えているのです。
マンションでは水回りは集中させてやると安くなる事は判りました。では戸建住宅はどうでしょう?
集中させると安くなるのでしょうか?
戸建住宅には床下があります。元々二重床の構造になっています。床下に配管を通せますので水回りをバラバラに配置しても値段に影響しません。配管が延びてパイプの費用が高くなりますが、パイプの値段は1m当たり300円前後の話しです。10m延ばしても3000円です。大きな工事金額に対して3000円節約するために、不便な間取りになるのを覚悟で、水回りを集中させるメリットなんて何もありません。