秀光ビルドが工事の「見える化」を宣言しました
一昨日の読売新聞で、日本瓦を製造している会社が10年前に比べ激減していると報じていました。阪神大震災以降、重いことが敬遠され新しい家の殆どがスレート瓦やセメント瓦になっています。このままでは社寺仏閣の屋根の葺き替え工事もままならない様な事態になるのではと懸念されています。
阪神大震災の時倒壊した建物の多くが、日本瓦で葺いた建物でした。関西の日本瓦の葺き方は、断熱効果を上げる為、大量の土を瓦の下地として用います。そこに老朽化が相まって多くの建物が倒壊してしまったのです。
構造をしっかり造り、工法を検討しながら家を建てれば和風住宅も良いものです。問題は構造よりもコストの問題でしょう。日本瓦はスレート瓦に比べ重いので、重労働となり施工単価が上がってしまいます。
それに加え、和風住宅の特徴である軒裏の納まりが、洋風住宅に比べ高価についてしまいます。現在の市街化区域は殆どが防火に対する何等かの規制が掛かっています。普通の板で軒裏を仕上げる事ができないのです。どうしても木で軒裏を仕上げたいのなら、軒裏に貼る板を防火認定が取れている薬剤処理を施した板を用いなければなりません。
また室内でも和風住宅は柱を見せる構造になっていますので、構造材も割高になってしまいます。
こう云った、コスト面の工夫をしない限り、日本瓦が復活する機会は無いかと思います。
しかし、日本の原風景に最も溶け込むのは和風住宅であり、和風住宅を望む声も多く聞かれますので、洋風住宅と同じ程度の価格帯の和風住宅が望まれるところです。