木造耐火建築物を建てています。
経験でのお話しになり、必ずしも当てはまるわけでは無い事を前置きしまして、ネットから読み取る工務店さんの見方をご案内します。
まず見て頂きたいのが、会社概要です。その中には事業内容が書かれています。建築技術にこだわりのある会社は、事業内容に請負業とか設計施工とか記載しています。注目して欲しいのはここに、不動産販売や不動産仲介が記載してあるかどうかです。
一般の方から見れば、工務店も不動産業者も似た様な仕事をしていますし、事実建築も不動産も手掛けている会社もありますので、見分けがつき難いのですが、両者には明らかな違いがあります。
短い言葉で端的に云いますと「工務店さんは造る事に喜びを感じ、不動産屋さんは売ることに喜びを感じる」と云う事です。
同じ様なホームページでも、ここに大きな違いがあります。造る事に喜びを感じる人は、如何に自分が良いものを造るかを自慢したくなり、売ることに喜びを感じる人はどうすれば魅力のある商品に出来るかに頭を使います。
住宅を購入する意識のある人は、どちらでも構いませんが、こだわって工務店さんに注文住宅を頼みたいと思う人であれば、売ることに興味のある人とは付き合わないことです。家に対するこだわりを熱く語っても、話しが通じないのが関の山です。売ることしか興味がありませんから、高い製品を安く仕入れられるとか、デザインは素晴らしいとかには興味を示しますが、住んでからの住み心地や光熱費などの家の性能には無頓着です。
次に年間着工件数が掲載されていればそこにも目を向けましょう。
注文住宅で一人の現場監督さんが管理できる件数は年間で4件程度。多くて6~7件です。監督さんが大勢いる大きな会社なら良いのですが、2~3人程度の会社で100件以上の件数をこなしていれば、注文住宅を手掛ける工務店さんと云うよりも、建売屋さんです。建売屋さんも仕入れ等が安いので、それなりの使い道はあるのですが、注文住宅になれていない為、痒い所に手が届きません。
不動産屋さんに依頼するよりましですが、本当の注文住宅を造りたい人は手を出してはいけません。
後で後悔することの方が多いかと思います。
注文住宅に向いている工務店さんは、自社の手掛ける家の構造とか、断熱性能とかを通り一遍の言葉ではなく、他社と差別化を図るような熱い口調で語ります。
コピーライターや素人さんでも書ける「地震に強い」とか「環境に優しい」とか「信頼の実績」とかを重ねる業者は中身がありません。